研究課題/領域番号 |
20K02284
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 福山平成大学 |
研究代表者 |
岡部 真智子 福山平成大学, 福祉健康学部, 教授 (80460591)
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研究分担者 |
脇野 幸太郎 長崎国際大学, 人間社会学部, 教授 (00565658)
児玉 善郎 日本福祉大学, その他部局等, 学長 (80243327)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 居住支援 / 居住支援協議会 / 住宅確保要配慮者 / 地域共生社会 / ソーシャルワーク / 居住支援ネットワーク / プログラム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,居住支援関係者が連携して取組むための「居住支援ネットワークプログラム(仮称)」(以下,プログラム)の開発を通じたアクションリサーチとして,以下の方法により行う。①先駆的に居住支援に取組んでいる地域の実践事例を基に,プログラムの開発を行う。②居住支援に未だ取組んでいない地域(市区町村単位)を対象に,居住支援関係者の参加を得て,開発したプログラムの実践を通じたプログラムの評価・検証を行う。③プログラムを実施した地域の実践とプログラムの評価・検証結果を報告するセミナーを全国の居住支援に関わる組織・団体の参加を得て開催し,プログラムに対する意見を聴取し,プログラムの有効性と課題を検討する。
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研究実績の概要 |
本研究は、居住支援に携わる関係者が連携・共同して取組むための「居住支援ネットワークプログラム(仮称)」の開発を行い、その実践による検証を通じて,居住支援に連携して取組むために必要な要素や取組む上での課題解決の方策を明らかにすることを目的としている。 2022年度には、研究代表者は、国際人権規約で定められた「居住の権利」、居住の権利に係る先行研究で議論された内容を精査し、「居住の権利」を実現するためには、居住支援を行うものがすべての人に「居住の権利」があることを自覚して支援にあたることの重要性を論じる論文「居住の権利と社会福祉学の理念に関する研究―居住支援を推進するための視点―」を執筆した。 また、市町村居住支援協議会に対して実施したアンケート調査やインタビュー調査をもとに、その活動実態を把握し、市町村居住支援協議会が継続的に運営を行うための方策を検討する論文を学会にて発表した(「市区町村居住支援協議会の継続した運営に関する研究」)。 他にも、新型コロナウイルス感染症が落ち着きをみせてきたため、研究代表者はこれから居住支援協議会の設立を検討している自治体の社会福祉協議会が主催する勉強会に参加し、これまでの活動の経過や居住支援協議会設立のねらいや今後の展開の情報を収集した。また、研究代表者と研究分担者は、外国人や児童養護施設退所者に対して居住支援を行っている居住支援法人にインタビュー調査を行い、それぞれの特性に合わせた居住支援の実際を把握し、研究代表者や研究分担者が参加する研究会にて情報の共有をはかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度は、居住支援協議会、居住支援法人の取組に関する実態把握を踏まえたうえで、居住支援関係者との共同により開発したプログラムの実践を通じた評価・検証、ならびに居住支援関係者のネットワーク構築を促進させる要素や、法的課題解決の方策の検討を行う予定であった(2023年度までの継続課題)。 研究代表者は、2021年度からA市住生活基本計画の策定委員となり、計画策定に向けた複数回の会議に参加する中で居住支援協議会設立に向けた活動を始めることを提言したものの、住生活基本計画の中に居住支援協議会設立・活動が目標に位置づけられるのみで終わり、具体的な活動を始めるには至らなかった。 ただ、特定の地域内にある複数の居住支援法人へのインタビュー調査を行うことができた。ここ1年で同じ地域に居住支援法人が複数新設されていることから、2023年度も引き続き各居住支援法人の取組みを把握し、ネットワーク化につなげるための要素を検討したい。そのうえで「居住支援ネットワークプログラム(仮称)」の開発につなげていきたいと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度(令和5年度)は、引き続き、先駆的な取組みを行っている市町村居住支援協議会、居住支援法人の取組に関する実態把握を行う。また、新たに市町村居住支援協議会設立する団体と関与し、ネットワークプログラム構築の上で必要な要素の抽出を行う。そのうえで、「居住支援ネットワークプログラム(仮称)」を継続して開発する。 プログラムを開発したうえで、居住支援関係者との協働によりプログラムの実践を進める。実践を進めながら、居住支援関係者のネットワーク構築を促進させる要素を明らかにする。また、引き続き賃貸借契約にかかる法的課題の整理を行う。
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