研究課題/領域番号 |
20K02299
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
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研究機関 | 長崎県立大学 |
研究代表者 |
吉田 恵理子 長崎県立大学, 看護栄養学部, 准教授 (00284638)
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研究分担者 |
永峯 卓哉 長崎県立大学, 看護栄養学部, 准教授 (70326487)
菊池 良和 九州大学, 大学病院, 助教 (70467926)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 吃音 / 社交不安障害 / ソーシャル・サポート / 親 / 友達 / 思春期 / 青年期 / 親・友達 |
研究開始時の研究の概要 |
吃音者の10人中4人は、コミュニケーション障害から社交不安障害に陥るとの報告がある。思春期・青年期は進路選択、友人関係の変化など様々な課題に直面する。そこで問題となる「吃音」に関し、親や友達からの支援が、社交不安障害の軽減に役立つのかは明らかでない。 本研究は、思春期・青年期の吃音者の社交不安障害と親・友達から実際に受けている支援と求める支援との関連を明らかにし、思春期・青年期吃音者の社交不安障害を和らげる、「思春期・青年期の吃音者へのソーシャル・サポートモデル(案)」の提言を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,思春期・青年期の吃音者の社交不安障害と親・友達から実際に受けている支援と求める支援の実態を明らかにし,思春期・青年期吃音者の社交不安障害を和らげる「思春期・青年期の吃音者へのソーシャル・サポートモデル(案)」の提言を目指すことである. 2021年度に実施した吃音をもつ青年期の研究参加者(大学生)のうち4名に2回目の面接を行った.大学生の研究参加者は大学のオンライン講義体験および2021年度にオンラインでのインタビュー経験があったため,オンラインでのインタビューを実施した.昨年度の内容分析(仮)結果を踏まえ,社交不安出現状況を時系列で質的に再分析した結果新たに,青年期の研究参加者(大学生)が抱く社交不安は,会話時の吃音の症状自体より,会話前から他者に見られる自分に意識が向くことによりますます緊張が高まり,吃音の症状の増強を感じていることが明らかになった.友達と「安心」できる関係であるかも社交不安の一つの要因になっていることが仮説として導き出された.大学生の結果を踏まえ,吃音者のソーシャル・サポートに関する質問紙(案)を作成した. 2022年度は,本研究の成果の一部を日本吃音・流暢性障害学会第10回大会(2022年9月)で報告した.さらに,研究分担者を講師とした吃音の啓発を目的とした講演会も所属大学の地域向けの講座の1つとして企画しYouTubeで配信した.講座には約1500件の参加があった.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
計画では,大学生に加え,小学校高学年,中学生・高校生に対しインタビューを実施し,その結果を踏まえ質問紙を修正し,質問紙調査を実施する予定であった.中学生・高校生の研究参加予定者への事前の希望調査で,オンラインでは親のパソコンを利用するため面接内容を親には聞かれたくないと答えた者が多く,対面でのインタビューを予定していた.しかしインタビューを予定していた時期に研究参加者・家族のCovid-19感染症への感染が相次ぎ,中止せざるを得なかった.また,Covid-19感染症拡大時期は,研究者自身が業務の都合上県外への移動の自粛を余儀なくされ,予定通り面接が進められなかった.高校生に対しては,オンラインでも安心して話ができる関係を築くため,ライン電話を用いた通話を複数回実施している. 研究成果の一部は,日本吃音・流暢性障害学会第10回大会(2022年9月)で報告した.
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今後の研究の推進方策 |
これまでの研究成果にもとづき,吃音者のソーシャル・サポートに関する質問紙調査・分析を行う.また,思春期・青年期の吃音者の社交不安障害と親・友達から実際に受けている支援と求める支援の実態を明らかにし,思春期・青年期吃音者の社交不安障害と,親・友達のソーシャル・サポートの構造を明らかにする.
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