研究課題/領域番号 |
20K02306
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08020:社会福祉学関連
|
研究機関 | 明治学院大学 |
研究代表者 |
明石 留美子 明治学院大学, 社会学部, 教授 (00535396)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | ワーキングマザー / 母親の就労 / アタッチメント / 女性の労働 / 子ども / 子どもの発達 / 家族 / ワークライフバランス / 女性 / 就労 / 子育て / 働き方 |
研究開始時の研究の概要 |
少子高齢化が進む日本では、女性の就労が奨励されている。有職の母親は無職の母親とは異なる母親モデルを提示する。子どもについても保育園や学童などの家庭外養育が生活に組み込まれ、年齢が上がるとセルフケアの時間が長くなる。母親の就労が増加する一方で、日本ではこの分野の研究は極めて少なく、母親の就労の「子どもへの影響」については十分に認識されていない。 本研究では、働く母親が子どもに対する養育役割をどう認識し、母親の就労は様々な要因を介して子どもの成長にどう影響するかを明らかにする。
|
研究実績の概要 |
2022年度~2023年度は、所属学科の学科主任であったため、研究にかけるエフォートをほとんど捻出できず、研究に専念する時間がとれなかった。2023年度3月には、アメリカ・カリフォルニア州の15名のワーキングマザーを対象としたワーキングマザーのワークライフ・バランスとウェルビーイングをテーマにした調査をまとめ、2025年1月にアメリカで開催される学会、Society for Social Work Researchersで発表すべく応募した。本研究を通して、全米のなかでも物価の高いカリフォルニア州ベイエリアでは、家計を賄うために女性も出産直後に職場復帰する必要性を認識した。パートタイマ―として復職した場合も、フルタイマーに移行することが容易な就労環境にあることが、少子化対策に取り組む日本でも検討していく課題として浮かび上がった。また、海外の文献研究によって、保護者による子どもの養育にはペアレンティング・スタイルというパターンが存在することを見出した。海外のパターンが日本の養育スタイルにも適合するかの精査は2024年度の研究課題とする。また、アメリカの調査で得た研究結果も参考にしながら、今後の日本での研究を進めていく。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍に加え、2022年度から2023年度は所属大学で学科主任を担う必要があったことから、意に反して研究に従事する時間が大幅に不足した。そのため、日本において、本研究のテーマである母親の養育役割認識と就労の子どもへの影響に関する調査を実施することができなかった。
|
今後の研究の推進方策 |
研究期間最終年度である2024年度は、日本のワーキングマザーを対象としたフォーカスグループを実施するほか、インターネットを介した量的調査を行う計画である。フォーカスグループや量的調査で得たデータは、文献研究で見出した養育スタイルに分類して、日本の働く母親がどのような意識をもって子どもを養育しているのか、養育役割意識を分析する。加えて、虐待を含む子どもに関わる問題が増加するなか、母親の就労が子どもに及ぼす影響や、子どもに関わる問題と母親の就労の関係を明らかにし、少子化が加速する日本社会への提言を見出す。
|