研究課題/領域番号 |
20K02321
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
萩原 知明 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (20293095)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 冷凍食品 / 凍結保存 / 氷結晶 / 再結晶化 / 不凍タンパク質 / AFP / アルギン酸 / 塩化ナトリウム / 加熱処理 / I型AFP / III型AFP / 不凍糖タンパク質 / タマネギ薄皮 / 小麦ドウ |
研究開始時の研究の概要 |
不凍タンパク質(AFP)は氷結晶表面に特異的に結合して、凍結食品の品質劣化の原因となる氷結晶の再結晶化を強く抑制する。AFPを食品に添加することで、長期間にわたって品質保持が可能な食品凍結保存技術の実現が望まれている。本研究はモデル食品を用いて、AFP添加による再結晶化抑制効果を定量的に評価し、AFP使用の最適条件の解明を試みる。本研究の成果は、省エネの食品凍結保存技術の実現に貢献する。また、医学・生体材料の凍結保存への応用および省エネな凍結保存技術が実現することによる地球温暖化防止への貢献も期待できる。
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研究成果の概要 |
本研究は、不凍タンパク質(AFP)の食品への添加効果を定量的に評価し、最適な使用条件を確立することを目的とし、AFPの添加効果の最適な条件に関連した以下の知見を得た。 ・タマネギの薄皮組織と小麦ドウ製品を用いてAFPの再結晶化抑制効果を観察し、小麦ドウ自体の再結晶化能とⅢ型AFPとの協同効果を明らかにした。 ・AFPの種類・濃度、加熱処理温度、共存する塩化ナトリウム、アルギン酸およびローカストビーンガムの影響、複数種のAFPの共存による協同効果を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的意義:不凍タンパク質(AFP)の食品への添加効果を様々な条件下において定量的に明らかにした。この結果、不凍タンパク質の再結晶化抑制メカニズムについての理解が進化した。 社会的意義:食品産業において、高品質な凍結保存実現の一助となり、食品の品質向上や保存期間延長をもたらし、ひいては食糧の有効利用にもつながり、生物資源の持続的な利用に寄与するものと考えられる。医療分野においては、生物学的試料や製品の冷凍保存技術の向上につながり、医療の進歩と効率化に寄与するものと考えられる。
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