研究課題/領域番号 |
20K02326
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 長野県立大学 |
研究代表者 |
稲山 貴代 長野県立大学, 健康発達学部, 教授 (50203211)
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研究分担者 |
大河原 一憲 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (30631270)
小島 道生 筑波大学, 人間系, 准教授 (50362827)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ダウン症候群 / 健康づくり / 身体活動 / 青年期 / 肥満 / パートナーシップ / 栄養・食生活 |
研究開始時の研究の概要 |
日本では、障害者の人口増加と寿命延伸に伴い、その生活習慣病発症・重症化予防が喫緊の課題であるが、健康増進や疾病予防に関する研究は極めて少ない。 本研究では、青年期・成人期のダウン症者を対象に、肥満の実態と関連する栄養・食生活、身体活動、社会心理要因、環境要因を明らかにし、健康づくりガイドブックならびに健康づくり支援アプリを開発し、その実用性と有効性を検証し、ダウン症者を対象とした社会実装型の健康づくり地域支援システムを構築する。 健康づくりを多面的に検討し、障害特性を踏まえた新たな手法を開発し、コミュニティの中で多様な人びとの支援の下に実施する健康づくりシステムを構築する。
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研究実績の概要 |
青年期・成人期のダウン症者を対象に、2021年度、2022年度は、肥満の実態および関連する栄養・食生活、身体活動、社会心理要因、環境要因を明らかにするための横断調査を実施した。最終的に101名の調査協力を得ることができ(研究計画申請時の予定人数は100名)、測定と加速度計のデータ解析、その結果の個別フィードバックを終えることができた。除外基準である18歳未満の者、測定日数不足の者などを除き、最終的に88名(男性41、女性47)を解析対象とした。 解析目的は、次の3点である。①ダウン症者のBMIおよび身体活動時間の実態把握、②BMI 25以上と未満の2群に分けた場合の強度区分別、行動様式(歩行系・非歩行系)別の身体活動時間の差の確認、③SB時間を②で得た時間差分で他の身体活動時間に置き換えたときにどの強度区分別行動様式がBMIと関連するかを明らかにすること。 解析の結果は、①対象者の50%がBMI 25以上であり、中高強度(MVPA)の活動時間は平均73.4(95%CI 65.9-80.9)分/日であった。②BMI 25以上の群ではMVPA時間が有意に短く、かつ、行動様式として低強度およびMVPAの歩行系時間が有意に短かった。③1日10分、不活動の時間を歩行系のMVPA時間に置き換えることで、BMIが有意な低値を示した。 以上の成果は、青年期・成人期のダウン症者を対象とした身体活動促進による健康づくりプログラム開発では、中・高強度の運動に限ることなく、日常の生活の中で、歩行系の活動時間を増やすための取り組みが有用であることを示唆している。今後は、具体的な身体活動推進プログラムの開発、および当事者コミュニティとの協働による普及戦略を企画することが課題である。 なお、引きつづき、これまでのダウン症児者を対象とした研究データの再解析をすすめ成果の発信に努めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID 19感染拡大の影響により、当初、当事者コミュニティへの研究協力依頼ができなかった。しかし、オンラインの活用や、コミュニティメンバーの口コミ紹介等で、予定の調査協力者を得ることができた。申請時からは遅れが生じているものの、当初の予定の順序にしたがい、研究をすすめることができている。
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今後の研究の推進方策 |
[研究1:横断研究]は終え、現在、「ダウン症者の肥満の実態とその関連要因を明らかにする」ことを目的とした論文の学術雑誌への投稿をすすめている。 [研究2:介入計画]では、横断調査の結果の報告会の開催、健康づくりプログラム作成に向けたフォーカスグループインタビュー調査をすすめる。すでに、複数の団体代表者にフォーカスグループインタビューについて説明をし、協力の意向の確認は済ませている。健康づくり支援アプリの開発については、研究者間で協議をすすめており、ICTツールを活用した、Zoomを介しての双方向プログラム、YouTubeやウェラブル端末の活用等を検討している。また、普及戦略についても、当事者コミュニティと協働で検討することを計画している。なお、本年度中に、介入をすすめる予定である。
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