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ケミカルIoTセンサと感性AIによる多元的「おいしさ」モニタリングシステムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K02330
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分08030:家政学および生活科学関連
研究機関北海道科学大学

研究代表者

渡部 智希  北海道科学大学, 工学部, 准教授 (60254702)

研究分担者 小島 洋一郎  北海道科学大学, 工学部, 教授 (50300504)
一戸 善弘  北海道科学大学, 工学部, 准教授 (40712089)
伊藤 佳卓  北海道科学大学, 工学部, 講師 (90849142)
研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワードTalbot像 / モアレ縞 / 屈折力測定 / センサシステム / Talbot干渉法 / おいしさの指標 / 光計測 / 食品 / 識別 / 評価 / 計測 / IoT / AI
研究開始時の研究の概要

本研究では、光学的な理論を基盤として、高性能かつコンパクトで多機能・廉価なデジタルカメラや、測定原理の異なる多種多様な理化学計測機器による測定データを融合し、①農水畜産物をはじめ、食材などの品質を簡易に評価すること、ならびに、②ヒトの感じる「おいしさ」の情報を視覚化することにより、スマート農業や食品工業分野への貢献を最終目標としている。

得られた多くの物理化学データを分析評価するには、AI・多変量解析などのさまざまな統計・情報処理手法を組み合わせ、最適化されたセンシングシステムの開発・応用が必須であり、これを本研究のメインとする。

研究実績の概要

本研究では、Talbot像とモアレ縞による屈折力測定を基盤として、液状食材などの品質を簡易に評価するセンサシステムの構築を目標の一つとしている。
今回、試料を入れるアクリル製セル(容器)に代わって、歪みの少ないガラス製容器を作成した。片面をガラス板、もう片面を焦点距離1m レンズの曲面側を内側にしたものをスペーサーで固定して試料セルとした。その結果、歪みのない安定した傾角を示し、モアレ縞のコントラストも増大した。この容器は凸レンズが内側にきているため液体を入れる部分は凹レンズのようになっていて凹凸の合成レンズのような形となっている。
試料はエタノール溶液、グリセリン水溶液、砂糖水溶液を使用した。エタノール溶液では濃度を0~100%まで変化させた時のモアレ縞傾角を測定した。エタノールの粘性率は40%で最大となるがモアレ縞傾角の最小角度は80%濃度の時に最も小さくなり、粘性率が傾角に与えると考えていたが、関連性が少ないと考えられた。次に砂糖水溶液では濃度が高くなると、モアレ縞傾角は小さくなった。砂糖水溶液は濃度が高くなると屈折率も高くなるため、屈折率とモアレ縞傾角には関連性があると考えられた。最後にエタノール、グリセリン、砂糖の3つの水溶液のモアレ縞傾角とそれぞれの濃度における屈折率との関係を検討した。その結果、被検液の屈折率が大きくなるとモアレ縞傾角は小さくなり、被検液の屈折率がモアレ縞傾角に影響することが考えられた。
これらの結果よりモアレ縞傾角による液体の屈折率測定が可能であり、複数回使用した油脂の酸化や水の混入等による劣化や屈折率が変化する液状食材に適用できると考えられる。今後、油脂の劣化の判定等をこのシステムで行いたい。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

これまで、セル(容器)作製において、同材質・同試料であっても若干のモアレ縞傾角の違いがあるため、均一性の良いセル作製が必要となっていた。今回、歪みの少ないガラス製容器の作成により、安定的に測定データを取得できるようになった。更に一方の片面にガラス製凸レンズ、もう片側にガラス板を使ったセルを作成した。これにより歪がなく、コントラストの優れたモアレ縞が生成された。

今後の研究の推進方策

測定に使用するセル(容器)の均一性を向上させるため、ガラス製のセルへ変更した。さらにばらつきを軽減したセルの作成を試みる予定である。今回、レンズとガラスを接合するスぺーサには簡易型として3Dプリンターフィラメントで作成したがアルミ製なども検討中である。また、今回、砂糖などの食品に多用される試料を測定したが、様々な品種の差異をモアレ縞傾角より見積もりたい。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて 2024 2023 2021

すべて 学会発表 (11件)

  • [学会発表] RGB画像データと機械学習モデルによる嗜好飲料の分類2024

    • 著者名/発表者名
      三船光貴,小島伊織,合田元清,伊藤佳卓,一戸善弘,木村尚仁,渡部智希,横山徹,北間正祟,小島洋一郎
    • 学会等名
      第59回応用物理学会北海道支部/第20回日本光学会北海道支部合同学術講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 食品表面RGB画像データとクラスター分析を用いた簡易分類2023

    • 著者名/発表者名
      三船光貴,小島伊織,合田元清,伊藤佳卓,一戸善弘,木村尚仁,渡部智希,横山徹,北間正祟,小島洋一郎
    • 学会等名
      第58回応用物理学会北海道支部/第19回日本光学会北海道支部合同学術講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 画像センシングとデータ解析による食品分類に関する基礎研究2023

    • 著者名/発表者名
      三船光貴,小島伊織,合田元清,伊藤佳卓,一戸善弘,木村尚仁,渡部智希,横山徹,北間正祟,小島洋一郎
    • 学会等名
      第62回日本生体医工学会大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 食品画像データ解析と機械学習モデルによる同系色液体の分類2023

    • 著者名/発表者名
      三船光貴,小島伊織,合田元清,伊藤佳卓,一戸善弘,木村尚仁,渡部智希,横山徹,北間正祟,小島洋一郎,岩波俊介,石川勇人
    • 学会等名
      日本食品工学会第24回
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 機械学習モデルと食品画像センシングによる分類評価2023

    • 著者名/発表者名
      三船光貴,小島伊織,合田元清,伊藤佳卓,一戸善弘,木村尚仁,渡部智希,横山徹,北間正祟,小島洋一郎
    • 学会等名
      2023年 電気学会 電子・情報・システム部門大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 表面画像と物性値を用いた同系色液状食品の分類2023

    • 著者名/発表者名
      三船光貴,小島伊織,合田元清,伊藤佳卓,一戸善弘,木村尚仁,渡部智希,横山徹,北間正祟,小島洋一郎
    • 学会等名
      令和5年度電気・情報関係学会北海道支部連合大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 液状食品のL*a*b*色空間と物性データを用いた分類評価の基礎的検討2023

    • 著者名/発表者名
      三船光貴,小島伊織,合田元清,伊藤佳卓,一戸善弘,木村尚仁,渡部智希,横山徹,北間正祟,小島洋一郎,岩波俊介,石川勇人
    • 学会等名
      第40回センサ・マイクロマシンと応用システムシンポジウム
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 乳製品飲料水の画像処理による色味判別に関する研究2021

    • 著者名/発表者名
      安住尚隼、小島伊織、合田元清、伊藤佳卓、一戸善弘、渡部智希、横山徹、北間正崇、木村尚人、小島洋一郎
    • 学会等名
      日本食品工学会第22回(2021年度)年次大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 画像データ分析によるスパイス系調味料の分類可能性2021

    • 著者名/発表者名
      佐野玲緒、小島伊織、伊藤佳卓、一戸善弘、木村尚人、渡部智希、横山徹、北間正崇、小島洋一郎
    • 学会等名
      日本食品工学会第22回(2021年度)年次大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 乳製品の分類を目指した画像データによる色評価の基礎研究2021

    • 著者名/発表者名
      安住尚隼、小島伊織、合田元清、伊藤佳卓、一戸善弘、渡部智希、横山徹、北間正崇、木村尚仁、小島洋一郎
    • 学会等名
      第57回応用物理学会北海道支部学術講演会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 表面画像データを用いた調味料の分類可能性2021

    • 著者名/発表者名
      佐野玲緒、小島伊織、合田元清、伊藤佳卓、一戸善弘、木村尚仁、渡部智希、横山徹、北間正崇、小島洋一郎
    • 学会等名
      第57回応用物理学会北海道支部学術講演会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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