研究課題/領域番号 |
20K02340
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
吉田 雅典 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 教授 (70282994)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 液体食品 / 誤嚥 / とろみ / 嚥下模型 / 非ニュートン粘性 / 粘弾性流体 / 嚥下 |
研究開始時の研究の概要 |
嚥下困難者を看護,介護する医療現場における嚥下の補助,誤嚥の防止という行為の安全性の向上という観点から,増粘剤により増粘した液体食品の粘性を現場で調節することの実現に向けた研究を計画した.そのような粘性調節は,嚥下の困難さを反映する基準値に照らして,医療現場に適した測定を援用することにより実現できる.本研究では,適当な測定を行うための粘性評価システムの構築と,安全基準値というシステムの適用指針の確立を目標とする.併せて,とろみ付き液体食品がもつ粘性または弾性が誤嚥防止にどのように作用するかを明らかにし,結果を栄養の管理,指導さらには治療に役立てることへの展開を目指す.
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研究成果の概要 |
液体食品の嚥下時の食塊の流れすなわち咽頭部における喉頭蓋周りの液流れを,溝型の流路に障害物としての円柱を取り付けた構造の模型とゲートによる流れの制御で表現することを試みた.ゲートによる操作条件である堰止時間と流れ抵抗で嚥下反射の良否と飲込力の程度の相違を想定した.模型操作による流動実験は正常な嚥下と嚥下困難者の嚥下を表現した.嚥下の補助や誤嚥の防止に用いられるとろみ付き液体食品がもつ粘性または弾性が誤嚥防止にどのように作用するかを考察した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
病気や高齢による嚥下困難者に関する問題は人口の高齢化と関連し,その解決は大きな意義をもち,医歯学,看護介護学,生活(食品)科学,理工学などの広い分野で取り上げられている.それぞれの分野でアプローチは異なるが,共通する志向は,嚥下困難者と向き合う医療現場での安全性の向上である.工学的なアプローチは,複雑な嚥下プロセスを適当に表現し,現象の予測の結果を問題の解決に役立てることである.本研究の成果は,栄養の管理,指導さらには治療のためのデータとしての活用へ展開するという潜在性を有するものである.
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