研究課題/領域番号 |
20K02350
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
藤井 恵子 日本女子大学, 家政学部, 教授 (20186480)
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研究分担者 |
林 典子 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 准教授 (30775870)
海老澤 元宏 独立行政法人国立病院機構(相模原病院臨床研究センター), アレルギー性疾患研究部, 部長 (30338876)
藤井 智幸 東北大学, 農学研究科, 教授 (40228953)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 雑穀 / キヌア / 大豆粉 / ラスク / 非常食 / 食物アレルギー / 物性 / グルテンフリー / アマランサス / アレルギー / セル構造 |
研究開始時の研究の概要 |
食物アレルギー患者は増加の一途を辿り、食物アレルギー対策の普及が極めて重要な課題のひとつとなっている。一方で、自然災害への備えが叫ばれ、被災生活においてもアレルギー対応食が切望されている。本研究では、食物アレルギー対応食品の試料として雑穀を選び、主要アレルギー原因食物を含まない栄養学上合理的に設計された副材料を添加して含泡食品を創製し、その水分活性を下げることにより、災害時の非常食にもなりうる食品を開発し、その製造方法を確立することを目指す。実際に食物アレルギー患児にも試食してもらい評価することで、食物アレルギー児の被災生活のQOLの向上にも繋がることが期待できる。
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研究実績の概要 |
【目的】雑穀に大豆タンパク質を複合化させた健康志向型の食物アレルギー対応非常食を開発し、その保存性および受諾性の評価を行い、品質改善の検討を行うことを目的とした。これまでの研究でキヌア粉に大豆粉を添加した含泡食品において大豆粉を25%以上混合すると、嗜好的に好まれるようになったことをふまえ、キヌア粉と大豆粉を用いたグルテンフリーラスクを調製し、キヌア粉と大豆粉の混合割合及び乾燥条件がラスクの力学特性、食感に与える影響を検討することを目的とした。 【方法】キヌア粉、大豆粉、グラニュー糖、ドライイーストを原料とし、キヌア粉と大豆粉を100:0、75:25、50:50、25:75、0:100の割合で混合し35℃で30分間発酵後、200℃のオーブンで30分間焼成し含泡食品とした。この含泡食品を40、70、100、120℃で乾燥させグルテンフリーラスクを調製した。ラスクの品質特性として、水分含量、水分活性、色度、破断特性、曲げ特性を測定した。また、70、100、120℃で乾燥させたラスクについて官能評価を実施し、食感、嗜好性を評価した。 【結果】キヌア粉単独ラスクはきめが最も細かく、大豆粉を混合することできめが粗くなった。破断特性では、100℃で乾燥させたラスクにおいて、キヌア粉単独、大豆粉単独のラスクに比べ、50:50の混合ラスクは、みかけの弾性率、最大応力が高値となった。また、キヌア粉単独ラスクは破断エネルギーが最も高値となり、大豆粉を混合することにより低値となった。100℃で乾燥させたラスクは官能評価により、キヌア粉単独ラスクは最もかたくなく、サクサクした食感であり、まとまりやすいと評価された。一方、大豆粉を混合したラスクはキヌア粉単独ラスクに比べかたく、カリカリ感が強い食感であり、飲み込みにくいと評価された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
示差走査熱量計(DSC)実験装置の故障により、ガラス転移温度の測定ができていない。また、コロナ禍の影響もあり、食物アレルギー患者に対する調査を行えていない。
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今後の研究の推進方策 |
示差走査熱量計(DSC)の修理ができ次第、ガラス転移温度の測定を行い、保存性との関連を検討する。また、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけの変更後、食物アレルギー患者への調査を行う。
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