研究課題/領域番号 |
20K02370
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 文化学園大学 |
研究代表者 |
角田 薫 文化学園大学, 服装学部, 准教授 (40553425)
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研究分担者 |
米山 雄二 文化学園大学, 服装学部, 教授 (30556163)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 弾性着衣の洗浄 / ポリウレタンの性能劣化 / 寸法変化 / 引っ張り特性 / リンパ浮腫患者 / 着圧 / 弾性着衣の機能性 / 洗濯 / ポリウレタン / リンパ浮腫 |
研究開始時の研究の概要 |
「がん」治療後の後遺症にリンパ浮腫がある。術後の患部にリンパ液が停滞して生じる浮腫の治療は、弾性着衣の着用で患部を圧迫して症状を改善する。弾性着衣は、ポリエステル,ナイロン,ポリウレタンの混紡による高密度ニット地で構成され、伸縮性を発現するが、これらの繊維は皮脂汚れが付着しやすく洗濯で落ちにくいため、不衛生を招く。また、これら繊維を使った機能性衣料は、汚れや洗剤により伸縮性が低下するという研究報告があり、弾性着衣も着用と洗濯による機能の低下が懸念される。 本研究では、弾性衣料の抱えるこれらの課題に対し、性能の維持や清潔使用を可能とする洗浄技術の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
癌治療の後遺症の一つであるリンパ浮腫の治療に使用される治療用弾性着衣は、ポリウレタンなどの化学繊維の編地で構成されその伸縮性により患部を圧迫し症状を改善する。しかしながら、これら繊維は皮脂汚れが付着しやすく除去しにくいため不衛生を招く。また、汚れの蓄積や洗浄による機能低下などが懸念される。そこで、リンパ浮腫患者の治療の一助となることを目的に、弾性着衣機能の低下について把握し、弾性着衣の性能維持と継続使用を可能とする洗浄方法を追求した。 結果、洗濯機および洗剤や柔軟剤の使用影響は少なく乾燥時の乾燥機使用および室外干しを避ければ日常着の洗濯と同様の家庭洗濯が可能であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
リンパ浮腫の治療は弾性着衣を用いた圧迫療法が一般的で、治療は弾性着衣の圧迫力に委ねられている。弾性着衣は弾性が大きく着脱も困難であり、その手入れも手洗いが推奨され、製品自体も高額であるなど様々な面において患者への負担が大きい。また、輸入品が多く製品に関する日本の規格存在しない。本研究結果を第6回日本リンパ浮腫治療学会学術総会のホスピタリティルームにて公表し、洗浄が及ぼす影響や患者に負担の少ない洗浄方法としてリンパ浮腫治療の従事者と共有することができた。これを契機に本研究成果がリンパ浮腫患者への情報提供や今後の規格化など治療用弾性着衣の発展ににつながっていくものと期待される。
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