研究課題/領域番号 |
20K02372
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 名古屋女子大学 |
研究代表者 |
片山 直美 名古屋女子大学, 健康科学部, 教授 (90387663)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 住民健診 / 味覚検査 / 嗅覚検査 / 味覚 / 嗅覚 / 咀嚼 / 嚥下 / 住民検診 / 食生活 / 八雲町 / 前向きコホート研究 / 加齢変化 |
研究開始時の研究の概要 |
人の移動が少ない北海道Y町で、40歳以上90歳未満の初老ならびに高齢者における味覚と嗅覚における加齢変化について疫学的に明らかにするために、同一被験者に対して味覚と嗅覚検査を同時に行い実態調査ならびに同一被験者の経時変化を明らかにする。この研究は平成22年から平成24年にかけて科学研究助成基盤Cによって行われ、令和2年から令和4年で10年間の推移ならびに10年後の変化を追いかけることが可能となる。さらに、2014年にアメリカで嗅覚検査結果が悪い人を追跡調査した結果、57代から85歳の調査対象者の内、5年以内に全体の39%が死亡した報告を日本人で検証することができる。
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研究実績の概要 |
初老から高齢者における味覚・嗅覚・咀嚼力と食生活との関連を明らかにするために人口移動の少ない北海道八雲町住民健診でデータを得て解析を試みている。 2020年と2021年はCOVID-19の蔓延により、予定していた八雲町住民健診が中止となりデーターを得ることができなかったが、2022年8月25日から28日において八雲町住民検診を行うことができた。八雲町住民健診においては感染予防の観点から従来の受診者集の約2/3 の人数に制限して行ったため約400名の受診者のデータを得ることができた。 また、2019年度に得られたデータ(COVID-19流行前)と2022年度に得られたデータ(COVD-19流行後)のデータを比較することで、八雲町住民におけるCOVYD-19流行の影響を見ることを目的とした解析を行い、論文として報告した。Naomi Katayama: Comparison of Taste and Smell Test Results Before and After COVID-19 in Yakumo Residents Health Checkup Comparison between 2019 and 2022. GJMR: L Nutrition & Food Science 22(2)1.0(2022) 21-29. さらに名古屋市内に在住する健康教室に参加した60歳以上の参加者と 八雲町住民健診に参加した60歳以上の住民の味覚・嗅覚検査結果の比較を行い論文として報告した。Naomi Katayama and Shoko Kondo: Comparison of Subjective Feeling of Dizziness and Simple Taste/Olfactory Test Results in Elderly People (Over 60 Years Old). GJMR: L Nutrition & Food Science 22(2)1.0(2022) 1-9.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19の流行によって、2022年度と2021年度に八雲町住民健診のデータを得ることができなかった。また2022年度も感染予防のため、住民健診における受け入れ人数を従来の2/3減数し、検査項目も本来行う予定であった味覚・嗅覚・咀嚼力検査の内、味覚・嗅覚検査のみとした。しかし、2022年度に得られた結果によってCOVID-19流行の前後(2019年と2022年の比較)、さらに名古屋市住民から得られたデータとの比較を行うことができたことで論文報告ができた。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度はすでに8月24日から27日まで、北海道八雲町で八雲町住民検診を行う予定にめどが立っている。まだ人数を従来道理に約600名までに増やすことができるかどうかは会場の感染予防対策状況とそれに関連する住民健診参加係員の人数によって変わるが、2022年度と同数の住民参加は行える方向である。 また、検査並びにアンケート項目であるが、今後状況を見ながら検討することになると思うが、少なくても味覚・嗅覚検査と詳しい事前アンケート調査に関しては行う方向である。この結果を得たのち、多くの他の研究者の結果と比較検討することでより詳しい「健康寿命を延ばすための必要項目と関連項目」を見出すための結果を得られることを期待している。味覚と嗅覚は認知症との関連、長寿との関連があるため、2023年に得られるデータの解析を行い論文報告を行う予定である。
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