研究課題/領域番号 |
20K02391
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 長野県立大学 |
研究代表者 |
横山 英子 (杉山英子) 長野県立大学, 健康発達学部, 教授 (40242680)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | コレステロール摂取 / 核内受容体 / マウス / 肝臓 / ガングリオシドGM2 / リン脂質 / トリグリセリド / 質量分析 / コレステロール食 / 胆石 / 遺伝子欠損マウス / 中性脂肪 / コレステロール / 糖脂質 / ガングリオシド / MALDI-TOF MS / リピドーム / 脂質代謝 / 胆石モデルマウス / 遺伝子発現 / 機器分析 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢化社会を迎える中で、「食事からどれくらいの脂質(あぶら)を摂取したら良いのか」という命題は、多くの人々の関心事であり、多くの人が脂質を控えた方が良いと思っている。しかし、一方で、食事性のコレステロールは動脈硬化発症の危険因子として見なされなくなり、健康な人に対する制限は廃止された。 では、本当にたくさん脂質を摂取しても良いのだろうか。本研究では、コレステロールの多い特別食を、長期間投与して作製したヒトの胆石のモデルマウスを用いて、このマウスの胆石生成機構を解明し、摂取すべき脂質バランスを明らかにすることを目的とする。保有率が国民の5~10%と言われる胆石予防の研究である。
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研究成果の概要 |
4群のうち、血清及び肝臓のコレステロール量は、野生型、PPARα欠損マウスのコレステロール食投与群では有意に増加し、特に、PPARα欠損マウスのコレステロール投与群では、血清で約2倍、肝臓で約4倍に増加していることがわかった。スフィンゴ脂質のガングリオシドGM2とスフィンゴミエリンについて、PPARα欠損マウスのコレステロール食投与群だけに、他群には見られないTLC上で移動度の低いバンドが観察された。GM2の質量分析結果から、PPARα欠損マウスのコレステロール食投与群の分子イオンは、m/z1497付近に検出されたが、他の3群のマウスからのGM2の分子イオンはm/z1455付近に検出された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生理的条件とは異なるが、脂質代謝の主要制御因子とされる遺伝子を欠損したマウスに、食事中のコレステロールを多く負荷したことにより、肝臓へのコレステロール蓄積が見られ、胆石症を発症した。このマウスの肝臓の脂質を分析した結果、一見すると、コレステロール代謝とは無関係に見える糖脂質の代謝に、遺伝子欠損とコレステロール負荷に伴う差を認めた。このことが、胆石症の発症要因と関わるのか、疾病の結果なのかはわからないものの、食事や薬剤で特定の代謝に負荷をかけることは、予想もしない代謝経路に影響を及ぼすことが起こりうることを示唆している。
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