研究課題/領域番号 |
20K02398
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 熊本保健科学大学 (2023) 西九州大学 (2020-2022) |
研究代表者 |
仙波 梨沙 熊本保健科学大学, 保健科学部, 准教授 (30826574)
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研究分担者 |
後藤 純信 国際医療福祉大学, 医学部, 教授 (30336028)
上城 憲司 西九州大学, リハビリテーション学部, 教授 (90454941)
井上 忠俊 平成医療短期大学, リハビリテーション学科, 講師 (60879782)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 買い物 / 地域在住高齢者 / 物品探索 / 買い物時の困りごと / 生活障害 / 認知機能 / 物品探索行為 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者の買い物での困りごととして「ほしいものが探せない」との声が数多く聞かれている.しかしながら,買い物時の金銭管理については研究がなされているが,物品探索行為に関する研究はほとんど見られない.本研究は,買い物をする際の「必要な物を選びかごに入れる」という行為に着目し,認知機能と物品探索行為について調査することで,高齢者の買い物の援助方法を検討することを目的としている.買い物時の物品探索行為で明らかになった内容からそれぞれの認知機能の状態による物品探索行為の特徴を抽出し,その特徴から,高齢者の買い物時の物品探索行為について認知機能ごとに分けた配慮方法のマニュアルを作成する.
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研究実績の概要 |
65歳以上の高齢者を対象とした認知機能のデータ測定が可能となり,82名のデータが測定できた. 地域在住高齢者82名の平均年齢は78.29(SD:5.32)歳で,女性61名,男性21名であった.そのうち認知症の疑いがあるとされるMini Mental State Examination-Japanese(MMSE-J)が23点以下の対象者が3名であった.また,The Dementia Assessment Sheet for Community-based Integrated Care System-21 items (DASC-21)が31点以下の認知症の疑いがある対象者が8名であった.そのうちMMSEJ,DASC-21の両方で低下認めたものが1名であった.MMSE-J,DASC-21で低下を認めた対象者のうち,買い物時の困りごとがある対象者はいなかった.対象者のうち,買い物についての困りごとが生じている者は9名であった.多くの人が日ごろから買い物に行く機会があり,自家用車を運転して買い物に出かけていた.自家用車の運転を行うものは69名で,自分の運転に不安を持っているものは29名であった.対象者の困りごととしては,「視力障害により商品やラベルが見えづらい」といった視覚に関するものと,「店が遠い」「車がないので困る」買い物の移動手段に関するもの,「買いたいものを忘れる」といった認知症初期に認める内容であった.買い物に困りごとがある9名のうち,3名はMMSE-JもしくはDASC-21で認知機能の低下があった. 野菜の名前が書かれたメモを見ながら,指定されたものをカゴに入れる動作では,MMSE-JおよびDASC-21で認知機能が低下を認めた対象者8名全員が誤りがなかった.ただし,それ以外の物品探索の特徴については,これから分析を行う予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19の影響で,一昨年度のデータの収集が遅れたため,それに伴い,研究全体の進行が遅れてしまった.
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今後の研究の推進方策 |
本年度は,収集したデータの分析をし,そこから物品探索における高齢者の特徴を抽出する.さらに,買い物支援経験がある専門職に協力を仰ぎ,買い物支援についてのマニュアルを作成する.
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