研究課題/領域番号 |
20K02406
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
野間 誠司 佐賀大学, 農学部, 准教授 (40392071)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 魚醤 / 二酸化炭素 / 減塩 |
研究開始時の研究の概要 |
二酸化炭素を液体食品に加圧溶解すると(加圧CO2 処理)、その間のみ一時的に酸性・嫌気環境が生じる。この環境下では多くの微生物の増殖を抑制できる。これまでに本作用を魚醤の調製に応用し、イワシを加圧CO2 下で自己分解させた。その結果、腐敗防止に通常20%以上を要する塩濃度を10%に低減できた。しかも、褐変が抑制され、独特の臭みがなく、アミノ酸を従来法の2.5 倍含み、出汁様のかおりに優れるなど、劇的な品質向上を認めた。本研究では、この①品質向上の機構を解明するとともに、②品質向上の普遍性、すなわち他の魚類にも適用可能かを実証する。また、③魚醤調製期間の短縮および品質保持技術を構築する。
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研究成果の概要 |
これまでに、加圧CO2下で高品質イワシ減塩魚醤を作製可能であることを確認した。本研究ではまず、加圧CO2下では魚醤の発酵開始初期に乳酸、 NaCl 、加圧CO2が同時に存在することで高い殺菌効果が得られ、魚醤の腐敗を抑制していることを明らかにした。また、4種類の魚それぞれ単独およびその混合物についても、イワシ同様に減塩、腐敗の抑制、遊離アミノ酸含量増加等の品質向上が生じ、品質向上には一定の普遍性が認められた。また、これらの風味が類似することが分かった。魚醤作製を45℃で行った結果、7%への減塩、製造期間の短縮が可能であった。一方、作製した魚醤を加熱処理しても顕著な品質変化は認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CO2 を液体食品に加圧溶解すると(加圧CO2処理)、その間のみ一時的に酸性・嫌気環境が生じる。この環境下では多くの微生物の増殖を抑制できる。申請者は本作用を魚醤の調製に応用し、高品質減塩魚醤を作製できた。本研究では、高品質化が原料に依らず起こること、その機構の一端、そして、加圧CO2魚醤の風味が類似化することを明らかにした。また、実用化に向けて、高温・短期間で作製する方法や、作製後の保存性等についても明らかにできた。これらの成果は今後、魚醤をより健康志向に合致し、品質の高い調味料に昇華できる可能性を高めるものである。
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