研究課題/領域番号 |
20K02419
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 中村学園大学 |
研究代表者 |
沖 智之 中村学園大学, 栄養科学部, 教授 (60414851)
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研究分担者 |
折田 綾音 中村学園大学, 栄養科学部, 助手 (20828173)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 豆類 / ポリフェノール / 非抽出性 / 加熱調理 / 非抽出性ポリフェノール / 茶大豆 / 雑豆 / 穀類 / 黒大豆 / 有色大豆 |
研究開始時の研究の概要 |
食品中のポリフェノールは、健康に良い影響を与えるかもしれない植物由来化合物として注目されており、ポリフェノールの摂取と健康の維持増進との関連性が解明されつつある。一方、食品中のポリフェノールの分析には、食品からポリフェノールを取り出す(抽出する)操作が不可欠であるが、近年になり従来法では抽出されないポリフェノール(非抽出性ポリフェノール)の存在が明らかとなってきた。そのため、真のポリフェノール摂取量の把握には、非抽出性ポリフェノールの存在を考慮する必要がある。そこで、穀類中の非抽出性ポリフェノールの分析法を確立し、穀類とその調理加工品の非抽出性ポリフェノールの量を明らかにする研究を実施する。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、穀類とその調理加工品における、従来の方法では検出されなかったポリフェノールの存在とその量を明らかにすることを目的として、酸性の含水有機溶媒では抽出されない非抽出性ポリフェノールの分析をおこなった。黒大豆と茶大豆の種皮ではポリフェノールの一種であるプロアントシアニジンが非抽出性成分として存在しており、非抽出性プロアントシアニジンが全体の20%未満で存在することを示した。茶大豆の調理加工品では、生豆と煎り豆の種皮中における非抽出性プロアントシアニジン量は、抽出性プロアントシアニジン量より少ないが、煮豆と蒸し豆では非抽出性ポリフェノールの方が多いことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
食品中のポリフェノールは、健康に良い影響を与えるかもしれない植物由来化合物として注目されており、その摂取と健康の維持増進との関連性が解明されつつある。本研究成果により、これまで見落とされていた非抽出性ポリフェノールが穀類中に存在すること、また調理加工により非抽出性ポリフェノールが増大することが明示された。このことから、一部の食品ではこれまでの報告より多くのポリフェノールを体内に取り込んでいることが示唆され、食事からのポリフェノール摂取量を調査する上で、非抽出性ポリフェノールの存在は考慮すべきであると提案できる研究成果と考えられる。
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