研究課題/領域番号 |
20K02420
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 東海大学 (2023) 東海大学短期大学部 (2020) |
研究代表者 |
高塚 千広 東海大学, 人文学部, 講師 (90552539)
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研究分担者 |
森安 裕二 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (20200454)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 緑葉老化 / 鮮度低下 / 馴化 / オオムギ / ヒメツリガネゴケ / レタス / ヒートストレス / 野菜 / ストレス馴化 / 鮮度 |
研究開始時の研究の概要 |
野菜の「鮮度低下」は「緑葉老化」に似ている。緑葉老化は遮光や熱などのストレスにより促進する。一方で、植物は、予め適度のストレスが与えられると次のストレスに対して耐性になる「ストレス馴化」を起こす。私たちは、オオムギ緑葉に熱ストレスを与えておくと老化が遅延することを見出した。そこで本研究では、オオムギ葉やヒメツリガネゴケのコロニーをモデルとして、老化を遅延させる最適な熱ストレスや紫外線照射の条件を見出し、同様のストレス条件が葉菜類レタスの葉の鮮度保持に応用できないか調べる。
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研究成果の概要 |
ヒメツリガネゴケ原糸体細胞からなるコロニーが暗所で引き起こす黄化現象を解析した。暗所では細胞内H2O2レベルが上昇した。活性酸素除去剤であるTroloxで処理すると、H2O2レベルの上昇は抑制され、老化が抑制された。コロニーを活性酸素発生剤methylviologenで処理すると、細胞内H2O2のレベルは増加し、コロニーは黄化した。これらの結果は、暗所ストレスと老化応答の間に細胞内H2O2レベルの上昇が介在することを指示している(Roni et al. 2022)。コロニーを暗所に置く前に熱処理を行っておくと黄化が遅延した。これらの結果は熱ストレスが植物の老化を遅延させることを示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒメツリガネゴケやオオムギで測定した植物の老化パラメーターを今後は野菜類の鮮度低下に当てはめることで、植物老化と野菜の鮮度低下の共通点を見出すことができると期待される。本研究で得られた老化遅延の因子は、野菜保存時におこる劣化を遅延させる技術に応用できる可能性を持っている。
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