研究課題/領域番号 |
20K02421
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分08030:家政学および生活科学関連
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研究機関 | 長岡工業高等専門学校 |
研究代表者 |
田崎 裕二 長岡工業高等専門学校, 物質工学科, 教授 (90390434)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | マツタケ / 香気生合成機構 / 桂皮酸メチル / 1オクテン3オール / 桂皮酸カルボキシルメチルトランスフェラーゼ / ジオキシゲナーゼ / 遺伝子発現 / 酵素化学的性質 / ジデオキシゲナーゼ / 香気成分 / 香気生合成酵素 |
研究開始時の研究の概要 |
マツタケの主な香気成分は桂皮酸メチルと1オクテン3オールである.しかし,これらの生合成に関与する酵素について不明な点が多いため,生合成機構の全貌は明らかにされていない.マツタケの桂皮酸カルボキシルメチルトランスフェラーゼ(CCMT)の機能を解明し,桂皮酸メチル生合成機構を明らかにする.また,1オクテン3オール生合成への関与が推測されるジデオキシゲナーゼ(DOX)の機能を解明する.さらに,ヒラタケでマツタケのCCMTとDOXを合成し,それらが香気の生成に関与することを確かめる.
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研究成果の概要 |
マツタケの特徴香桂皮酸メチルと主要香気成分1オクテン3オールの生合成機構を明らかにするため,それらの生合成に関わる遺伝子機能の解明を目的とした.桂皮酸メチルの生合成に関わる4つの桂皮酸カルボキシルメチルトランスフェラーゼ(CCMT)候補遺伝子のcDNAを用いて,組換え蛋白質を産出・精製し,生成物を解析した.しかし,桂皮酸メチルの生成は確認できなかった.1オクテン3オールの生合成に関わる3つのジオキシゲナーゼ(DOX)遺伝子の構造を配列解析により明らかにした後,3つのDOX遺伝子の組換え蛋白質を産出した.酵素活性と生成物の解析結果より,2つの組換え蛋白質がDOX活性を有していた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マツタケの全体の香りに関わる1オクテン3オール生合成は,リノール酸より10-ヒドロペルオキシリノール酸を経て生成されることが明らかにされている.しかし,その生合成酵素に関する知見は乏しい.本研究成果において,1オクテン3オールの生合成に関わる酵素DOXの活性型組換えタンパク質の産出に成功した.今後,これらの組換えタンパク質の酵素化学的性質を明らかにすることにより,マツタケの1オクテン3オールの生合成機構の解明およびマツタケの全体の香りが収穫後に減少する要因の解明につながる.
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