研究課題/領域番号 |
20K02430
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 福岡教育大学 |
研究代表者 |
若木 常佳 福岡教育大学, 大学院教育学研究科, 教授 (90454579)
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研究分担者 |
宮本 浩治 岡山大学, 教育学研究科, 准教授 (30583207)
矢野 博之 大妻女子大学, 家政学部, 教授 (40365052)
藤原 顕 福山市立大学, 教育学部, 教授 (60261369)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 教師教育 / 自己探究 / リフレクション / カリキュラム / ツール開発 / 実習の事後指導 / 教師教育者の専門的力量形成 / 対話的自己 / 対話シート / 葛藤のメカニズム / 実習場面の工夫 / 「対話的自己」 / 「他者」 / 志向性形成 / 学び続ける教師 |
研究開始時の研究の概要 |
リフレクションとは自己の内面と対話しながら自己の見えや解釈を検討し,葛藤や気づきを経ながら自己の意識の変容に向かうことである。リフレクションは,教師の資質・能力の育成に不可欠であるが,教師の自己探究を支えるリフレクションへの志向性形成をどのように育てればよいのかについての研究は十分ではない。 そこで本研究では,教師個々が自己探究に基づくリフレクションの意義を認識し,リフレクションの習慣化のための教師養成機関での学習内容,実習内容や実習指導のあり方を追究する。本研究は,我が国の教師教育の課題である教師の自己探究の力量形成を高めること,学び続ける教師の育成につながると考える。
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研究実績の概要 |
教師の成長には自己探究を支えるリフレクションの志向性育成が必要である。本研究では,1カリキュラムの視点,2ツール開発,3教師教育者の専門的力量形成,4実習の事後指導から追究した。 1では,自己探究を支えるリフレクションについての学びを教職課程コアカリキュラムから独立させる案を構築した。なぜなら,教職課程コアカリキュラムには,自己探究を支えるリフレクションの志向性育成が明示されていないからである。内容は,リフレクションについての基礎的な学び,実習を活用したリフレクション体験の集積,自己の内面を進化させる3段階のプロセス,自己の特性の見出しと学生・院生自身が継続的にリフレクションを行うための意識と方法の体得である。2では,「対話シート」に注目し,所属校での学生・院生の状況に応じて段階的に進化させながら実践した。その過程では「クリティカルフレンド」との対話が不可欠であることも捉えられた。3については,オランダの教師教育の現場を視察,学生へのインタビューを行った。それらから,学生が自己の学びと成長に自覚的になるようなシステム,教師教育者が学生の状況を見とるためのクライテリアの具体を持ち,学生が自身の教育観を見つけ出すようにサポートすること,実習先での学生への指導者(教師教育者)に対するトレーニングの実施が見出せた。4はリフレクションの深化を志向することを意図したものであり,実習日誌に記した当初のリフレクションの結果を対象化して再リフレクションを行う。その際,異なる視点との対話,自己物語の対話的構造の明確化の過程を経ながら,自己物語の変容に向かう。 これらから,教師教育においては,自己探究を支えるリフレクションについての学びの構築が必要であること,その過程で,「対話シート」「実習の事後指導」の充実,加えて,その過程で教師教育者の関わりが重要になることを捉えた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
カリキュラムの視点,ツール開発,教師教育者の専門的力量形成,実習の事後指導からのアプローチは,それぞれの成果を得ている。 これらの成果は,相互に関わり合っているが,それらが整理されておらず,それによって重なりがありながらも異なるもののように見えていることがある。そのため,再整理し構造化して提示する必要がある。これが令和5年度の課題となる。
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今後の研究の推進方策 |
今後,研究内容については,次の2点を中心に進める。1点は,これまでに得た成果の整理と構造化である。カリキュラムの視点,ツール開発,教師教育者の専門的力量形成,実習の事後指導からのアプローチ,それぞれの成果の関係性を整理し構造化する。もう1点は,それぞれのアプローチに関する学生・院生の学びの履歴を考察・提示することである。それらから学習モデルのようなものが見出せる可能性もある。 また,最終年度を迎えることから,本研究の成果発表への準備も行う。1つは,日本教師教育学会のラウンドテーブルでの提案であり,もう一つは,成果物としてまとめるための準備である。成果物の内容としては,研究の位置づけ(意義),具体とそれぞれのアプローチの整理,それぞれのアプローチについての学びの履歴の具体の提示,研究の整理と今後の課題を考えている。 さらに,できれば,今年度再度渡蘭して,教師教育者の専門的力量形成についての理解を深めたい。
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