研究課題/領域番号 |
20K02438
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
北村 勝朗 日本大学, 理工学部, 教授 (50195286)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 創造的人材育成 / 学びほぐし / 熟達者 / 深層的インタビュー / 学習方略 / 体験サンプリング / 学習方略構築 / 創造性教育 / 人材育成 / アンラーニング / インタビュー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,スポーツ,芸術,科学等の領域で卓越した創造性を発揮する人々を対象とし,そうした人々の創造性はどのような体験を経て獲得されたのか,明らかにすることである。特に熟達者が共通体験としてもっている,当たり前を問い直す思考習慣としての「学びほぐし(アンラーン)体験」に着目し,どのようにアンラーンがなされるのか,アンラーンがなされる場面ではどのような体験をしているのか,その体験がどのように創造性の学びに生かされていくのかを,体験の詳細を多角的に解明する。その上で,新たな創造性教育プログラムを開発し,実践し,評価し,精緻化する。
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研究成果の概要 |
不確実で予測困難な現代社会において創造性は社会の発展に不可欠である以上に人の生き方にかかわる重要なものである。本研究は,芸術,科学等領域の熟達者を対象とし縦断的な調査を通し,既存の学びの在り方を再考するというアンラーン体験(学びほぐし)に着目し,対象者の熟達体験の詳細な分析を行うことにより,幅広い領域で活用可能な創造性学習方略を構築し,実践プログラムを提案することを目的とした。 研究の結果,創造性教育は,①それまでの自身の活動を振り返り,そこに課題性を見出す体験,②新たな視点からの多面的な理解に迫られる体験,および③今の体験から離れ問いを追求する体験,の蓄積によって構成される点が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義として,メタな視点で自らの経験を振り返り熟考を繰り返す,アンラーニングの概念を新たな視点として取り入れ,創造性教育を再考した点があげられる。すなわち,現在の自身の状況を問い直す契機と,メタな視点で探索と熟考を繰り返す体験のサイクルが,創造性を育てる上で決定的に重要な意味を持つ点が示された。このことから,創造性教育の現場において,既存の学習ループに、未学習経験に基づく更なる拡散型思考様式を巻き込むことが重要であり、新たな学習ループを生成するダブルループが創造的人材の熟達を促す点が示唆され,ここに社会的意義が認められる。
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