研究課題/領域番号 |
20K02459
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 日本大学 (2021-2023) 十文字学園女子大学 (2020) |
研究代表者 |
加藤 亮介 日本大学, 芸術学部, 准教授 (50634268)
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研究分担者 |
東畑 開人 十文字学園女子大学, 教育人文学部, 准教授 (30747506)
新行内 康慈 十文字学園女子大学, 社会情報デザイン学部, 教授 (90267774)
吉野 大輔 日本大学, 芸術学部, 教授 (90377028)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
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キーワード | アクティブラーニング / 遠隔教育 / 性格特性 / レジリエンス / 教育方法 / 教育心理 / 教育評価 / オンライン授業 / 学生相談 / 授業設計 |
研究開始時の研究の概要 |
近年の若年層における「心の問題」の表面化を背景に、本研究は教育工学の専門家と、臨床心理学の専門家が協働し「レジリエンス・フォーカスト・アクティブラーニング」という新しいアクティブラーニングモデルを構築するものである。 これまでアクティブ・ラーニングが育成を意図してきた、実社会での実践能力「コンピテンシー」に加えて、同じく複雑な実社会を生き抜く上で必要な心の管理能力「レジリエンス」の育成を組み込んでいく。この両者が相互的に育成されるプログラムを検討し、モデル化を行う。また、昨今の急速な教育のオンライン化に伴い、オンライン上での展開も研究対象に含めることで、モデルをより汎用的なものへと導いていく。
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研究実績の概要 |
本研究は、2020年度以降の新型コロナウイルスの影響による授業実施環境の変化に伴い、オンライングループワーク(以下、GW)に焦点を当てた研究方針の再構築を行った。2022年度までに得た知見を基に、2023年は授業モデルのプロトタイピングとアクションリサーチを行い、以下の進展を確認した。
1.YGPI性格タイプの「不安定消極型(E)」群は、対面GWに比べオンラインGWでより主体的な態度を発揮する傾向が有意に示された。2.これらの学生群は、グループによる協働創作を行う授業モデルで、対面実施に比べオンライン実施の方が創造性を発揮する傾向が有意に示された。3.教育工学及び臨床心理学の先行研究を取り入れた学際的議論を通じて、オンラインGW実施における「創造性」促進の要因について有意義な示唆を得た。4.授業モデルのプロトタイプ及びアクションリサーチにより、学修効果と課題が明らかになった。 これらを踏まえ、2024年度に授業モデルの完成を目指す。2023年度には、日本教育情報学会及び日本教育工学会での発表や議論を通じてフィードバックを得た。また、これまでの分析及び考察は所属校の紀要に掲載された。最終年度となる2024年度で、「レジリエンス・フォーカス・アクティブ・ラーニング(RFAL)」としての授業モデルの構築を進める予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年度以降の新型コロナウイルスの影響を受けて、研究フィールド、調査・被験者実験等を見直し、研究計画・目標の再設定を行なっている。 当初の予定にあった、「国内外での交流」等の実施が限定的、もしくは不可になった部分等、環境的要因による遅延は発生したが、研究計画の再構成、および、 2023/2024年度(2年間)の延長申請を行ったことから、残りの研究工程を進められる予定である。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、2023年度までに得られた知見、授業モデルのプロトタイピングおよびアクションリサーチの結果を基に、授業モデルの構築を進める。具体的な方策は以下の通りである。 1.「グループにおける協働創作」を中心としたPBL(プロジェクト・ベースト)型のフレームワークを精査する。 2.オンライン実施と対面実施の最適な組み合わせを検討し、中長期的な継続的な論点として本研究に止まらない視点から取り上げる。 3.必要に応じて追加のアクションリサーチを行う。 これらの工程を経て、授業モデルの完成を目指し、研究を推進する予定である。
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