研究課題/領域番号 |
20K02464
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 敬和学園大学 (2021-2022) 桐朋学園大学 (2020) |
研究代表者 |
江口 和美 敬和学園大学, 人文学部, 准教授 (50820453)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 教員不足 / 教員採用 / 教員の働き方改革 / 教員勤務実態 / 教職員定数 / 義務標準法 / 教員採用試験 / 教員の働き方 / 教員の雇用条件 / 支援員 / 病休代替 / 義務教育費国庫負担 / 働き方改革 / 財政保障 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、教員の働き方改革実現に向け、前提となる人的配置の適正規模と配置実現への効果的な財源保障方法を、調査により明らかにすることを目的としている。 現在、教員の過重労働が問題となり、働き方改革が進められている。しかし、それ以前の問題として教員不足が指摘されている。学校現場における教員不足は、教員希望者の減少、休職者の増加、離職者の増加等に起因するのか。加えて、学校における各種支援員等もどの程度不足しているのか。まず、これらの状況を把握する必要がある。 そこで本研究では、都道府県調査で教員不足の状況を、市町村調査で支援員の需要等を確認し、人的配置の適正規模と効果的な財政保障方法を検討する。
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研究実績の概要 |
教員の過重労働が注目され働き方改革にも取り組まれているが、働き方改革以前の問題としてそもそも教員数の不足も指摘されている。加えて、市町村が配置することとなっている外国籍の児童生徒支援員、特別支援教育の支援員等、配置ができなければさらに教員の負担を増加させかねない各種支援員の必要性も高まっている。教員の働き方改革をめざしl学校において教員の勤務時間を厳密にし、超過勤務を認めないような法改正や制度改正が実施されても、実際に取り組まねばならない業務が減らなければ一人一人の勤務時間を短くするために人数を増やすか、人数を増やさなければ実質的に一人分の業務は減らず現状は変わりにくいと考えた。以上を鑑み、働き方改革を実りあるものとするためには、学校においてどのような職種がどの程度不足しているのか、また代替を担っている人員の実態を把握し、取り組まれる必要があると考え課題に取り組んでいる。 令和4年度は、当初の予定より遅れたが47都道府県・20政令指定都市教育委員会に加え1協議会を対象に教員不足の実態把握に関し、郵送による質問紙調査を実施、32教育委員会(回答率47.1%)から回答が寄せられた。その結果、本調査の限りにおいてではあるが以下のことが確認された。令和3年度の公立小学校においては、教育委員会の講師希望者の名簿のみで欠員の代替が可能であった教育委員会はないことが確認された。また、学級担任を務めている代替の教員の最高齢(採用時)は、59歳から78歳までの開きがあり、代替の教員もすべてが60歳以下の教育委員会から70代が14人いるところまで代替の状況に地域差があることが確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
政府の調査結果公表を踏まえようと公表を待ったが公表が自治体の予算編成時期と重複したため、質問紙調査の実施が予定より半年遅れとなり、令和4年度の実施となった。加えて、教育委員会の繁忙を踏まえ、回答の受け入れ期間を延長したため、分析が遅れることとなった。
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今後の研究の推進方策 |
調査の結果、教員不足と代替の教員補充の状況に想定以上の違いがみられたことから、その要因分析に努める予定である。しかし、今回の調査結果の分析では、可能性の指摘にとどまり、状況の異なる自治体の状況比較のために、質問紙調査もしくは半構造化面接調査が必要になると想定される。
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