研究課題/領域番号 |
20K02512
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 名古屋経済大学 (2022-2023) 名古屋大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
大谷 尚 名古屋経済大学, 人間生活科学部教育保育学科, 特任教授 (50128162)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 高大接続 / 国際バカロレア入試 / インタビュー / 主体性 / 大学の教育内容・方法 / 美術系学部 / 高大接続型学力の形成過程と環境 / 受験学力 / 質的研究 / 観察研究 / インタビュー研究 / 国際的知見の獲得 / オンライン調査 / インタビュー研修 / 高大接続改革 / 高大接続型学力 / 文書分析 |
研究開始時の研究の概要 |
現在多くの高校や中等教育学校では、大学受験に特化した「受験学力」形成がなされている.しかしこの学力は、非主体的で一時的な「剥落する学力」である.それに対し「高大接続型学力」とは、主体的で永続的で大学進学後も発展し、その後のキャリア形成にさえつながるような学力である.本研究ではこの「高大接続型学力」の形成環境・形成過程を、観察・面接調査とその結果の分析や文書分析等の質的研究によって解明し理論化する.
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研究実績の概要 |
今年度は一般的な大学入試とは異なる大学入学者選抜と大学入学後の学生の学習活動や生活との関係について、関係者にインタビュー調査を行った. その中心は、国際バカロレア入試を実施する大学の当該入試担当者へのインタビューである.①当該入試開始当初から現在までの経緯、②当該入試に対する一般教員や高校側の教員の認識、③当該入試を経て入学した学生の大学での学習状況や学生生活、④卒業後の進路等について詳細に聴いた.研究者は名古屋大学教育学部附属中・高等学校長在任中の2012年に文科省「平成24年度国際バカロレアの趣旨を踏まえた教育の推進に関する調査研究」の指定(全国で5校のみ)を得て「IBDP-TOKの枠組みと評価方法を生かした協同的探究学習による自立した思考者としての生徒育成-」研究を実施し、国内の国際バカロレア校数校の訪問調査、オーストラリアのGeelong Grammar Schoolでの1週間の滞在(教員3名生徒2名と)調査、上海の国際バカロレア校数校の訪問調査等を行っている.それを踏まえ、国際バカロレアが育成する学力は日本の一般の学校でのそれと異なる面があり、そのような学力を評価されて大学に入学してきた学生が、一般の高校卒業者を前提になされる大学の教育にどう適合して行けるのかに関心があった.とくに、現在求められている主体的な学力の評価による入学者選抜を行うなら、大学側がその教育内容・方法を、そのような学力を持つ学生に対応したものに改める必要があると考えており、その点で、先行する国際バカロレア入試実施大学で、実際にどのような問題や課題が生じているのかを確認する目的でこれを行った. なお、一般とは異なる高大接続として、芸術系学部における高大接続についても調査した.これについて事前に種々調べた上で、美術大学准教授で高校教員の経験のある人物に、上記について詳細なインタビュー調査を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
第一に、新型コロナ感染症によって、本研究の開始年度から2年半程、国内調査、国際調査ともに実施できなかったためである. 第二に、本研究計画は、研究者の前任校での職務形態を前提とした稠密で集中的なものであったが、調査が実施できないまま前任校での任期が終了し、異動後の本務校での勤務環境(複数の全学的な役職や授業担当)の制約のために、国内調査や国際調査に関する当初の計画通りの実施に困難が生じたためである. そのため、期間を延長し、当初の計画よりも時間をかけて、調査を継続・実施しているところである.
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は最終年度として2回目の海外調査を行う計画である.とくに、アドミッション・オフィスとアドミッション・オフィサーによって米国の大学と類似した入学者選抜を行いながら、米国大学とは異なり、原則として出願者に会わない入学者選抜を行っているカナダの大学のアドミッション部門の調査を実施する予定である. 出願者に会わない入学者選抜に関する知見は、同様な入学者選抜が主となっている日本の大学のアドミッション・オフィサーの職務の検討に資するものとなることが期待される. 並行して、文献によるこれまでの調査も継続し、その後、研究全体を総括する計画である.
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