研究課題/領域番号 |
20K02532
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
渡辺 大輔 埼玉大学, 研究機構, 准教授 (00468224)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 性の多様性 / LGBTQ / 包括的性教育 / ジェンダー / セクシュアリティ / 授業研究 / 人権教育 / 性教育 / 包括的性教 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、①埼玉県内の性的マイノリティの子ども・若者に対する学校における個 別的支援や配慮の実態を把握し上記の視点から成果と課題を明らかにする、②倉敷市および 沖縄県で新たに実践されている「性の多様性」教育の実態を把握し上記の視点から成果と課 題を明らかにする、③諸外国の教育実践を収集、分析する、④学校現場との協働で、「D&I、 IS」の理念に基づいた「性の多様性」教育の授業方法、教材を開発することを通して、さま ざまなセクシュアリティの子ども・若者が安心して学習・生活できる「D&I、IS」の理念に 基づいた教育環境を構築するための方策を提示することを目的とする。
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研究実績の概要 |
〔研究目的①〕性的マイノリティへの個別支援・配慮の実態調査:2021年度に埼玉県教育局人権教育課の協力の下で県内で協力校を募り、性的マイノリティの子どもたちへの配慮や支援、それをめぐる学校環境の整備のプロセスや現状、今後の課題について聞き取り調査を行って得た情報を元に、県教委作成の啓発資料等の監修を行った。 〔研究目的②〕「性の多様性」教育の実態把握・成果分析:新たにネットワークを構築した東京都内公立小学校の教員とともに、「性の多様性」教育の構築について検討を行った。一方、レインボーハーokinawaの教育実践については機会を得られず実施できていない。 〔研究目的③〕諸外国の教育実践事例収集:台湾の台湾性別平等教育協会主催の「CSE in Asia 亞洲全面性教育國際論壇」に参加し、「日本的全面性教育及多元性別教育議」についての報告を行った。他の国や地域については調査設定が難しく実施できなかった。 〔研究目的④〕教材開発・授業実践研究:前年度同様、東京都公立中学校において「多様な性」という授業を特別活動(学級活動)の時間にクラスごとに2時間実施した。また、別の中学校においても特別活動(学級活動)の時間にクラスごとに1時間実施し、担当教員とともに成果と課題を分析したた。さらに、東京都内私立高等学校においても第1学年「総合的な学習の時間」をつかって、1学期後半に「性の多様性」に関する授業を実施した。これについても担当教員を指導案、教材、授業の効果、および次年度に向けて課題を明らかにするための検討を重ねた。また、研究で得られた知見を援用して、『知ってる? ジェンダー・セクシュアリティ マンガ カラフルKids』(子どもの未来社、2023年)の執筆や、『友だちづきあいってなぁに? 入学前に知っておきたい 自分もまわりも大事にできる「境界」のお話』(誠文堂新光社、2023年)の監修を行い、発行することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
理由 〔研究目的①〕性的マイノリティへの個別支援・配慮の実態調査:埼玉県内の学校への聞き取り調査は、新型コロナウイルス感染症の影響も相まって、協力校が予想よりも大幅に減少し、データ収集だけでなく、分析や暫定的報告書の作成も遅れている。 〔研究目的②〕「性の多様性」教育の実態把握・成果分析:新型コロナ感染症の影響で延期していたレインボーハートokinawaの教育実践著差については日程調整が難しく実施できなかった。 〔研究目的③〕諸外国の教育実践事例収集:新型コロナ感染症の影響で延期していた諸外国・地域における現地調査の日程調整が難しく実施できなかった。ただし、台湾での研究報告を行うことができた。 〔研究目的④〕教材開発・授業実践研究:授業実践、授業観察は概ね予定どおり実施でき、前年度に授業実践・研究成果をまとめた書籍『実践 包括的性教育』(エイデル研究所、2022年)の検証、分析も進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
〔研究目的①〕性的マイノリティへの個別支援・配慮の実態調査:埼玉県内の学校への聞き取り調査から得られた情報・データを分析し、暫定的報告書、発表等のを行う。 〔研究目的②〕「性の多様性」予定していたレインボーハートokinawaの教育実践について の現地調査もしくはオンライン調査も選択肢に入れて行う予定である。 〔研究目的③〕諸外国の教育実践事例収集:台湾での現地調査を行う予定である。 〔研究目的④〕教材開発・授業実践研究:前年度に関係を作れた東京都公立小学校も含め、引き続き東京都公立中学校と東京都私立高校にて授業実践研究を行う予定である。
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