研究課題/領域番号 |
20K02541
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪府立大学 (2020-2021) |
研究代表者 |
吉田 敦彦 大阪公立大学, 大学院現代システム科学研究科, 教授 (20210677)
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研究分担者 |
森岡 次郎 大阪公立大学, 大学院現代システム科学研究科, 教授 (10452385)
池田 華子 大阪公立大学, 国際基幹教育機構, 准教授 (20610174)
西村 拓生 立命館大学, 文学部, 教授 (10228223)
永田 佳之 聖心女子大学, 現代教養学部, 教授 (20280513)
河野 桃子 日本大学, 文理学部, 准教授 (10710098)
孫 美幸 文教大学, 国際学部, 准教授 (40755493)
曽我 幸代 名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 准教授 (40758041)
青木 芳恵 帝京大学, 公私立大学の部局等, 講師 (80708040)
福若 眞人 阪南大学, 流通学部, 准教授 (50844445)
奥本 陽子 大阪公立大学, 大学院現代システム科学研究科, 客員研究員 (00965121)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | ホリスティック・アプローチ / 教育とケア / 共生 / 癒し / 全体性 / 多文化 / 超越性 / 国家 / ホリスティック教育 / オルタナティブ教育 / ケア / シュタイナー教育 / 教育機会確保法 / ESD / 応答的包摂 / 公共性 / 教育福祉 / 〈教育X福祉〉四象限マップ / 二軸直交モデル / 多様性 / 多文化共生教育 / ホリスティック教育/ケア |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、「オルタナティブな教育」と「教育のオルタナティブ」に関するホリスティック教育学の理論枠組みによる研究を通して、「ホリスティック教育/ケア学」という新たな学的領域を構築することを目的とする。学校外のオルタナティブ教育において先行していたホリスティック志向が近年公教育においても強まりを見せていること、また「教育」概念が、その外部のもう一つの別の(オルタナティブ)領域であった「ケア」や「福祉」との接面において揺らぎ始めていることを踏まえ、「ホリスティック教育/ケア学」という実践的かつ理論的な学的領域を生成・再編・構築しようとするものである。
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研究実績の概要 |
4年間の共同研究の成果を集大成し、『教育とケアへのホリスティック・アプローチ: 共生/癒し/全体性』という著作を編むことで社会還元する研究活動を行った。その構成は、次のとおりである。 第1章 ホリスティック・アプローチとは何か ―定義/理論モデル/人類史的意義―(吉田) Ⅰ.共生/ESD/多文化: 第2章 教育の人類中心主義を問い直す ―再想像力ではぐくむ惑星意識ー(永田)、第3章 コモナリティから考えるホールスクール・アプローチ -社会変容をもたらす「共」のふるまい-(曽我)、第4章 ホリスティックな多文化共生教育 -脱植民地化の視点から考えるー(孫) Ⅱ.癒し/対話/超越性: 第5章 対話主義は何を恢復するか ―水平方向および垂直方向のポリフォニーの観点から(池田)、第6章「癒すこと」としての教育と調和―シュタイナー教育思想における「健康」概念に着目して―(河野)、第7章 多様性の受容における超越性の意義 ―Ch.テイラーからみたR.シュタイナーの地平論-(奥本) Ⅲ.全体性/国家/平和: 第8章「全体性」という困難 ―エマニュエル・レヴィナス『全体性と無限』を中心に― (森岡)、第9章 教師が国家という「全体」と向き合うための一つのレッスン ―戦中の木村素衞による「意味の争奪戦」の戦い方― (西村)、第10章「ホーリズム」再考 ―平和と人権の国連憲章前文を起草したスマッツに遡って― (吉田) ◆教育・看護分野での動向◆ ○ 看護分野におけるホリスティック・アプローチの概観 -国際動向を中心に-(青木)○ 日本を中心とした「ホリスティック教育」の30年 (福若)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
共同研究の集大成を行い、それを著作報告書にまとめる作業を行ってきたが、共同討議のプロセスで新たな課題――ホリスティック・アプローチの源流となるヤン・スマッツの「ホーリズム」そのものをテクストに即して検証する必要――が浮かび上がり、それに対応する研究を行ったため、研究そのものは2023年度内に完了したが、報告書の刊行は予定よりも3か月遅れて、2024年6月となった。
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今後の研究の推進方策 |
研究成果の公刊を2024年6月に完了する。その成果の社会還元のためのシンポジウムを日本ホリスティック教育/ケア学会研究大会(7月)において行う。さらに、報告著書の合評会を、8月~10月に予定しており、それを踏まえて本研究の次なる課題の明確化と共同研究体制の再構築を行う。
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