研究課題/領域番号 |
20K02543
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 仙台白百合女子大学 |
研究代表者 |
岡 敬一郎 仙台白百合女子大学, 人間学部, 教授 (90449968)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | 南原繁 / 射水郡 / 片口安太郎 / 農業公民学校 / 戦後教育改革 / 教職 / 専門性 / 教育行政 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、戦後改革期の南原繁における教育の専門性認識を、その源流である戦前の内務省時代、とくに富山県射水郡長としての地方行政の経験にさかのぼって検討する。本人の著書・論文や回想とともに、現在の富山県射水市を中心に富山県内に残されている関連資料を収集・分析し、南原の教育観や教師観を抽出することによって、教育行政と一般行政との関係に対する理解を探り、民主性や代表性との関係を踏まえながら、南原における教育の専門性認識を明らかにする。
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研究実績の概要 |
富山県・東京都への訪問調査を実施し、南原繁および戦後教育改革に関する文献を収集・分析することによって、南原の思想について理解を深めることができた。 その成果の一部として、射水市新湊博物館で収集した資料をもとに執筆した資料紹介「射水市新湊博物館所蔵片口屋文書より南原繁書簡・葉書」が、所属先の研究紀要に掲載された。本稿は、射水市新湊博物館が片口屋に関する史料を収集・整理した片口屋文書から、南原繁書簡・葉書を紹介するものである。 南原と片口安太郎の交流は、南原が内務省在籍中に射水郡長を務めたことが契機となった。いわゆる「青年郡長」の特質の一つとして「地方の教育問題に、異常なまでの熱意を持って臨んでいたこと」があげられているように、南原もまた射水郡長在任中に郡立農業公民学校創設を立案したことで知られる。射水郡長時代の南原に関する研究は資料面の制約が大きいが、南原と片口の長年にわたる交流を示す本資料から、郡立農業公民学校創設を通じた二人の協力関係の一端が垣間見えることとなった。 さらに、高岡市立中央図書館において郷土資料および新聞資料を閲覧するとともに、射水市中央図書館では旧「片口文庫」について調査を進めた。旧「片口文庫」は、小杉町立図書館から射水市中央図書館に引き継がれ、内容に応じて再分類され、書庫に収められている。『小杉町立図書館蔵片口文庫目録1983』を参照しながら、「郷土資料」を中心に内容を確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルスの感染拡大に伴って実施困難となっていた富山県・東京都への訪問調査について、2021年度に限定的に開始し、2022年度には当初の予定どおり実施することができた。しかし、2020年度を含めた遅れを取り戻すには至らなかったため、補助事業期間を2023年度まで延長することとなった。
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今後の研究の推進方策 |
射水市中央図書館における調査を進め、旧「片口文庫」の状況を明らかにする。 東京都への訪問調査を含めて、南原の思想について理解を深める。
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