研究課題/領域番号 |
20K02551
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09010:教育学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
小田 義隆 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (50455094)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 福山重一 / 堺大学構想 / 青年師範学校の包括のプロセス / 浪速大学教育学部 / 喜多源逸 / 教員養成 / 教育学部廃止 / 青年師範学校 / 包括過程 / 浪速大学教育学部廃止 / 国立堺大学構想 / 大阪青年師範学校 / 青年師範学校史 / 青年師範学校同窓会史 / 新制大学への包括過程 / 定時制高等学校の設立 / 青年学校の義務教育化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、戦後教育改革期に行われた青年師範学校の新制大学における包括過程を、資料の発掘および文献研究による手法により総合的・横断的な研究を行う。 本研究が焦点を当てる大阪青年師範学校は、日本で唯一、公立大学である浪速大学に包括された歴史を持つ。国立大学に包括されたその他の青年師範学校と大阪青年師範学校のその後はどういう差異を生じたのか。また、包括の過程で地方自治体レベルでどのような議論によって教員養成の制度設計が行われたのか。これらのこれまで放置されていた課題を究明し、「大学における教員養成」の全貌究明の一助としたい。
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研究成果の概要 |
本研究の対象である、大阪府立浪速大学(現大阪公立大学)は、他の教員養成大学が国立大学として成立したこととは一線を画し、国立ではなく公立への移管と、青年師範学校単独での浪速大学教育学部の形成という独自性を持った成立を果たした。そして、全国で唯一、小学校教員養成を行わず、中等教員養成に特化した学科構成を行った。 本研究成果として、青年師範学校の浪速大学への包括のプロセスを明らかにした。また、教育学部設立を牽引した福山重一青年師範学校長は、喜多源逸総長と教師養成をめぐる考え方について論争し退職し、その後、浪速大学教育学部は廃止となるが、そのプロセスも明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、大阪青年師範学校の新制公立大学(大阪府立浪速大学)への包括のプロセスを明らかにしている。大阪青年師範学校は、他の青年師範学校が国立教員養成大学・学部へ包括される際、師範学校とともに新制大学を構成したことと一線を画し、単独で公立大学の教育学部を構成し、中等教員養成のみを行う全国で唯一の学部であった。どのようなプロセスで例外的に公立大学教育学部への単独昇格を可能にしたのかという問いを明らかにした本研究は、戦後教員養成史における教員養成の制度と思想において、明らかになっていなかった部分の究明という学術的意義及び社会的意義を有すると考える。
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