研究課題/領域番号 |
20K02561
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 福山市立大学 |
研究代表者 |
上別府 隆男 福山市立大学, 都市経営学部, 教授 (50350707)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | トランスナショナル高等教育 / 国際共同大学 / ドイツ / 日本 / エジプト / トルコ / マレーシア / ベトナム / 教育プロバイダー |
研究開始時の研究の概要 |
トランスナショナル高等教育の中の国際共同大学に注目し、ドイツと日本がアジアと中東で展開する同大学主要6校の比較から、同大学の持続可能な運営の在り方を導き出すことを目的とし、(a)6校の持続的運営を可能とする大学ガバナンスの在り方は何か、(b)6校の持続的運営に必要な教育プログラムはどうあるべきか、(c)6校の持続的運営に必要な提供国政府・受入国政府の支援体制はどのようなものか、そして(a)~(c)を踏まえ、(d)6校の持続的運営を可能とする「共同性」とは何か、の4課題について研究を行う。
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研究実績の概要 |
本研究は、トランスナショナル高等教育(TNHE)の中の国際共同大学(IJU)に注目し、ドイツと日本がアジアと中東で展開するIJUの比較から、IJUの持続可能な運営の在り方を導き出すことを目的とする。主とする調査対象大学は、エジプトのカイロ・ドイツ大学とエジプト・日本科学技術大学(E-JUST)、トルコのトルコ・ドイツ大学 とトルコ・日本科学技術大学(TJU)、ベトナムのベトナム・ドイツ大学と日越大学、マレーシアのマレーシア日本国際工科院であるが、今年度は、エジプト、トルコ、マレーシアにおける現地調査を行った。また、国際的な学生移動に関する調査を英米で行った。 主な成果は以下のとおり。 ①エジプトとトルコにおけるドイツモデルの大学へのドイツ側の主な支援は、DAAD(ドイツ学術交流会)とドイツの大学コンソーシアムが行っており、援助機関であるドイツ国際協力公社(GIZ)は直接関与していない。一方、エジプトとトルコにおける日本モデルの大学への日本からの支援は、主に、JICAの技術協力(エジプト)・円借款(予定)(トルコ)、日本の支援大学から提供されている。②ドイツでは連邦3省による政策の下DAADがIJUを中心に据えてTNHEを世界展開する志向が強い。日本の場合は、2008年の大学設置基準改正により日本の大学が海外に学部などを設置する基準が定められたが、その推進のための政府方針は特に見受けられず、実績についても非常に限定的である。また、日本側ではIJUの概念が特に認識されていないとみられるが、有力な定義ではIJUのカテゴリーに先発の日越大学が入っており、日越大学と同様のスキームで設置されたE-JUSTや設置予定のTJUもIJUとみなすことができる。日本の事実上のIJUは、ベトナム、エジプト、トルコにおいてすべて先行したドイツのIJUの経験や教訓を元に運営形態が形成されている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍で停止していた海外渡航が年度当初に再開され、蓄積されていた当初予定の海外調査を集中的に実施できたが、なお成果のまとめなどができなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
予定していた海外調査はほぼ終えたため、収集したデータを元に論文化及び学会発表を行う。
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