研究課題/領域番号 |
20K02586
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 滋賀大学 |
研究代表者 |
藤村 祐子 滋賀大学, 教育学系, 准教授 (80634609)
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研究分担者 |
佐藤 仁 福岡大学, 人文学部, 教授 (30432701)
朝倉 雅史 筑波大学, 人間系, 助教 (50758117)
岩田 昌太郎 同志社大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (50433090)
川口 広美 (前田広美 / 前田) 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 准教授 (80710839)
堀田 諭 埼玉学園大学, 人間学部, 准教授 (90865445)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 専門職基準 / 職能開発 / 米国 / 自律性 / 州教職員専門職基準委員会 / NBPTS / 専門職性 / 政策比較 |
研究開始時の研究の概要 |
日本では,教員の養成・採用・研修を連続体と捉えた上での「教員が学び続けることので きる環境整備」が提案され,専門職基準の策定とそれに基づく教員制度の全国的整備が進められている。米国ではすでに,教師教育のあらゆる場で専門職基準が活用され,専門職基準の制度化が進められてきた。専門職基準は,他律的活用と自律的活用の双方が想定されるが,米国では,その双方で機能している可能性がある一方,日本では,他律的活用が強調され,自律的な「能力参照枠」としての専門 職基準の活用は十分に検討されていない。本研究では,自律的・他律的な「能力参照枠」としての専門職基準の「内面化」の方略を提案することを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究は,米国の専門職基準の策定,伝達,運用プロセスに着目し,専門職基準の自律的な活用のポイントを明らかにすることを目的とした。全米教職専門職基準委員会(National Board for Professional Teaching. Standards, 以下 NBPTS)や州教職員専門職基準委員会などの全米の動きを把握した上で,ワシントン州の事例に焦点をあて,分析を行なった。調査は,教育政策グループ,社会科グループ,体育科グループの3つのパートに分かれて進めた。 まず,NBPTSについては,専門職基準の策定プロセス,教科(社会科・体育)の基準の内容などを分析し,自律的な変革を促す専門職基準のあり方について検討した。その際,二つのポイントに注目した。一つに,専門職基準の自律的な活用のための要素がどのように設定されているかという点である。教員の専門性のコアを示す専門職基準が,誰によって,いかなるプロセスで策定されたのか,その際にどのような点が議論されたのかを分析した。二つに,教科担当教員の専門職基準が,誰によって,どのように策定されたのかという点である。 2年目以降は,ワシントン州での調査を実施した。ワシントン州の各教科の教員基準の内実と,文化的能力スタンダードの策定・改訂プロセスを明らかにした。実地調査は,教育行政機関であるPESB,教員養成機関(ワシントン大学タコマ校,シアトル大学)を対象に,インタビュー調査を実施した。調査からは,文化的能力スタンダードが策定された文化的背景や政治的要因,教科の教員基準に対する全米基準の影響の大きさなどが明らかになった。 最終年度では,教員養成大学,学校,教員組合を対象に,インタビュー調査を実施した。そこでは,教員の職能開発における実際の場での専門職基準の果たす役割や限界などが明らかになった。
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