研究課題/領域番号 |
20K02591
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
野津 隆志 兵庫県立大学, 国際商経学部, 非常勤講師 (40218334)
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研究分担者 |
馬場 智子 岩手大学, 教育学部, 准教授 (60700391)
S Kampeeraparb 名古屋大学, 国際開発研究科, 准教授 (90362219)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | タイ教育 / 移民教育 / 外国人児童 / 不就学問題 / NGOとの連携 / 外国人児童教育 / 教育格差 / ミャンマー家族 / 山地民族 / コロナ禍 / ミャンマー移民 / NGO / タイ / 移民 / 移民家族 / 移民児童支援 / ミャンマー児童 / 教育支援NGO |
研究開始時の研究の概要 |
タイで急増する外国人児童(ミャンマー、カンボジア、ラオスから入国)の教育課題について<就学先接続の課題><教育内容・進路><外部機関との連携>の3側面から総合的に調査研究する。 1.<就学先接続の課題>異なる就学先同士の接続の課題や親の選択要因を調査する。 2.<教育内容・進路>教育内容(カリキュラム開発、言語指導、特別学級、教員の配置など)を先進事例から探る。小学校入学後の経路(中途退学数、卒業後の進路など)も調査研究する。 3.<外部機関との連携>学校と外部アクター(NGO、企業)の連携が喫緊の課題である。先進地域の事例を集積し、連携を可能とする条件、連携のパターンを分析する。
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研究成果の概要 |
1.外国人児童政策は2004年内閣決定後、徐々に政策が進んでいることが解明できた。2009年教育省は「登録マニュアル」を作成し、学校現場で外国人児童の登録と、教育省への報告の手続きが明確になった。2.教育省統計データを分析し、外国人児童の就学数は年々増加していることを明らかにした。3.ミャンマー人家族とタマサート大学看護学部学生に対してアンケート調査を実施し、両者の子育て格差を明らかにした。4.バンコク・バンボン区のノンフォーマル教育局とNGOの連携事例を調査し、〔覚え書き〕が調印され「公式性」が保障され、親密なコミュニケーションが存在し、両者の「信頼関係」が醸成されている事例を確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
過去10年にわたりタイの外国人児童の教育課題を調査することで、詳細な実態の解明が進んだ。特に「不就学問題」が最も大きな課題である。就学のための登録手続きの煩雑さ、統一した受け入れ体制の不在で各学校の裁量に任されていること、タイ語の能力判定の基準もないことなどにより就学を拒否されている児童が多数いる。就学後の教育内容、進路指導などに大きな課題が取り残されている。外国人児童の教育保障のためには外部アクターとして、NGOや民間企業の役割が欠かせないが、学校との連携の成功事例は少ない。外国人児童のますますの増加傾向が全国で生じており、こうした問題が全国に拡大しているの現状であると結論づけられる。
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