研究課題/領域番号 |
20K02609
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
|
研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
山田 浩之 広島大学, 人間社会科学研究科(教), 教授 (60258324)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 教員免許更新制 / 教員免許更新講習 / 教員 / 教員免許更新制の廃止 / 教育政策 / アンケート調査 / 教員調査 / 教員の職場環境 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は教員免許更新制をめぐる教員の受講の実態や意識を検討し、その効果と課題を明らかにしようとするものである。本研究は次の4点により教員免許更新制をあらためて検証したい。1)先行研究、海外の事例などの検証、2)教員免許更新講習受講後に実施する受講実態に関するアンケート調査、3)教員を対象とした教員免許更新制に対する評価と意識に関するアンケート調査、4)アンケートを補完し、教員自身、また職場環境への影響を検証するインタビュー調査である。これらの研究により、教員免許更新制を客観的な視点から実証的に検証し、そのメリットとデメリットを明確にするとともに、効果的な教員免許更新制のあり方を提言したい。
|
研究実績の概要 |
これまで継続的に教員免許更新講習について調査を行ってきた。2021年度に教員免許更新制の廃止が発表され、22年度に実際に廃止されることになった。そのため、昨年度に引き続き、教員免許更新制のみならず、その廃止をめぐる教員の意識について調査を行った。 調査の結果、次のことが明らかになった。まず、大多数の教員が教員免許更新制の廃止を好意的に受け止めていたことである。教員免許更新講習は教員にとって経済的、時間的に大きな負担となっており、その廃止は教員にとっての負担、あるいは「多忙さ」の軽減に繋がると考えられていた。また、教員免許更新講習に代わる新たな研修、講習などが計画されていることに関しては、多くの教員はそうした新たな研修は不要だと考えていた。研修は教員にとって重要な学習の場である一方で、頻繁な研修が教員の仕事を難しくする要因の一つになっていると考えられていた。現在、実施されている研修についても、負担にならないよう見直しが求められていると考えられる。。さらに、もし研修が必要だとしても、教員自身で自主的にその内容や方法をを企画したいと考えられていた。教員の自律的、自主的な活動が教員の負担感を和らげる方策の一つなのかもしれない。 上のような研究結果は、日本教育社会学会第74回大会、中国四国教育学会第74回大会などで報告した。また、招待講演として、National Chung Hsing University(台湾)、および、台湾教育哲学会第6回大会で報告した。また、中国四国教育学会の紀要に論文としてまとめ、発表した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウィルスの流行により、計画していたインタビューなどに遅れが出た。さらに調査を行い、とりまとめるため研究期間を延長した。なお、現時点までの調査結果については、学会等で報告するとともに、論文としてまとめている。
|
今後の研究の推進方策 |
2023年度は、遅れているインタビューを実施する。また、これまでのアンケート調査、および、インタビュー調査などをまとめ、引き続き、学会の大会などで報告をする。それとともに、最終的な結果を論文としてまとめ、発表する予定である。
|