研究課題/領域番号 |
20K02614
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
酒井 朗 上智大学, 総合人間科学部, 教授 (90211929)
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研究分担者 |
伊藤 秀樹 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (80712075)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 就学の社会学 / 小1の壁 / コロナ禍 / ひとり親世帯 / 障害のある子ども / 生活世界の分化 / 困難を抱える子ども / 教育への包摂 / 就学 / 社会的排除 / 社会的経済的困難 / 経済的資源 / 編成資源 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は社会的経済的に困難を抱える子どもを教育の場に包摂する上で、小学校への就学過程にどのような課題がみられるのかを、ウォルマン(1996)が提起した2つの「資源」の概念(経済的資源と編成資源)を手掛かりに分析する。 小学校低学年の子どもを持つ保護者へのサーベイ調査とインタビュー調査を実施し、問題の実態とその背景を多角的に分析する。また、諸外国の就学過程と比較することにより、日本の課題を相対化して把握するとともに、課題への対処のためのヒントを得る。研究成果に基づいて、困難を抱える子どもを教育に包摂していく上での実践的提言を発信する。
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研究成果の概要 |
本研究では、社会的経済的に困難を抱える保護者や、障害のある子どもを持つ保護者を対象に、社会状況や学校制度の違いにも留意して、彼らが就学をどのように経験しているのかを明らかにした。コロナ禍の影響もあり、Webアンケート調査とインタビュー調査を併用した。分析の結果、子どもの就学の経験のされ方や、どのような困難をどの程度感じるかは、各世帯が置かれた状況と子どもの状態に規定されていることが明らかにされた。現在、「小1の壁」として、共働き世帯の保護者が子どもの就学時に抱える困難が注目されているが、保護者が抱える困難はより多面的であり、就労以外の様々な変数も彼らの経験を規定していることが明らかにされた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
人々の生活が変化し、学校教育との間で様々な齟齬が生じており、フリースクールに子どもを通わせている世帯も増えている。本研究は子どもの就学時に着目することにより、現代家族にとって学校教育はどのようなものとして映っているのかを解明した。世帯が置かれた社会的経済的状況や子どもの状態によりその捉えられ方は異なっている。本研究は、今日の社会において、家庭と学校はどのように安定的な関係を築くことができるかについて、多くの示唆を提供している。
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