研究課題/領域番号 |
20K02618
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09020:教育社会学関連
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研究機関 | 嘉悦大学 |
研究代表者 |
白鳥 成彦 嘉悦大学, 経営経済学部, 教授 (70552694)
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研究分担者 |
田尻 慎太郎 北陸大学, 経済経営学部, 教授 (90410167)
宇田川 拓雄 嘉悦大学, 経営経済研究所, 客員教授 (30142764)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 大学中退 / 学内外の人間関係 / 学修状態 / 中退予測 / 人間関係 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、大学における学生の退学を防止する為に行う教育施策の意思決定を支援することを目的として、日々変化し蓄積していく学生データと共に学内外で学生と接している人々 (保護者、友人等)に関するデータを組み込んだ中退予測モデルを構築する。これまでの中退予測研究では学生データの活用に主がおかれ、保護者や友人といった学内外者との関係やその影響をいれることは少なかった。本研究では学内外の学生をとりまく環境や人間関係の影響を考慮にいれた中退予測モデルを作成し、学生の人間関係が中退するまでの学生行動にどのような影響を及ぼすのかを明らかにすることで、大学が行う中退防止施策に客観的な示唆を与えることを試みる。
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研究実績の概要 |
研究実施計画は下記の8つのプロセスになり、(1)変数の選択、(2)人間関係データの取得、(3)データ整備、(4)中退予測モデルの作成、(5)一次成果の取りまとめ、(6)中退プロセスモデルの作成、(7)モデルの検証、(8)成果の取りまとめ、となり今年度は昨年度から引き続いて(6)、(7)を引き続いて行い、(8)を更に行った。
(6)、(7)では人間関係のデータとして、学生への入学者アンケートと入学前におけるデータを用いて中退予測モデルを作成し、モデルの検証を行った。人間関係のデータとしては、保護者や関係性のデータ、と友人との関係性のデータを取得し、分析可能にした。目的変数としては中退に関係する1年次の成績を利用し、利用するモデルとしてはランダムフォレストモデルとロジスティック回帰モデルの2種類を用いた。説明変数としては入学前のデータ、人間関係のデータ、1年次春学期の単位数・成績、の3種類を段階的にモデルに導入し、人間関係のデータが1年次の成績、そして中退にどの程度関係するのかを明らかにした。モデルとしてはランダムフォレストモデルのほうが良い結果を表し、人間関係のデータが予測精度に寄与していることを示した。
(8)では今年度までに行ってきた結果をとりまとめ、国内外での学会において発表を行うと共に論文にまとめた。IR、データサイエンス系の学会・会議において人間関係のデータを用いた中退予測モデルの発表を行った。また、教育・学習におけるシステムを主に扱う論文誌に入学前のデータを用いて学期内の学修状態を類型化する方法を投稿した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究の進捗に関しては概ね当初の研究実施計画どおりに進んでいるが、1年目、2年目におけるデータ取得が遅れたためモデルの作成部分で遅れが生じた。2022年度までにコロナ禍で取得できなかったデータを取得し、本研究で利用するデータ整備は終わった。以上のデータを利用し、2023年度には同じく、(6)中退プロセスモデルの作成、(7)モデルの検証、(8)成果の取りまとめを行っていく。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍で遅れていたデータ取得・整備はほぼ終了したので、人間関係のデータを用いた中退予測モデルの作成と評価、その成果の取りまとめをおこなっていく。研究成果の公開では国内外での学会での発表と共に、雑誌において論文を発表していく
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