研究課題/領域番号 |
20K02638
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 白梅学園大学 |
研究代表者 |
仲本 美央 白梅学園大学, 子ども学部, 教授 (00327264)
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研究分担者 |
加藤 理 文教大学, 教育学部, 教授 (20383466)
鬼頭 七美 白梅学園大学, 子ども学部, 准教授 (30785093)
井原 哲人 白梅学園大学, 子ども学部, 准教授 (70738765)
西山 利佳 青山学院大学, コミュニティ人間科学部, 准教授 (70785526)
宮川 健郎 一般財団法人大阪国際児童文学振興財団, その他部局等, 特別専門員 (80166123)
高田 文子 白梅学園大学, 子ども学部, 教授 (80383404)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 古田足日 / 子ども学 / 保育学 / 児童文学 / アーカイブ / 教育学 / 近・現代文学 / 国文学 / 子ども / 文化 / 教育 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、古田足日のすぐれた業績について狭義の児童文学研究の枠組みに閉じることなく、保育学・子ども学の領域における児童文化論と積極的に交流した古田の側面について検証する。実査には古田足日の関係者へのインタビュー調査ならびに古田の蔵書を精査し、児童文学作品、児童文学研究/評論、教育者、活動家の4つの側面からの調査という2つのアプローチを交錯させていく。これら2つの検証から、文学者であり教育者でもあった古田が子どもに向けたまなざしの意味を問うものである。
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研究実績の概要 |
白梅学園大学を中心とした古田足日研究プロジェクトが立ち上がって早くも5年が経過し古田足日の生前における関係者へのインタビュー調査と白梅学園大学に寄贈された古田足日の蔵書33,000冊のうち調査対象となる文献や資料の整理の文献調査に取り組んできた。それら一連の調査結果から映像コンテンツや文献リストを作成し、白梅学園大学所蔵における古田足日関係資料のアーカイブ化を目指して、現在もなお、その取り組みは進行中である。そのうち、約8割以上のリスト化が進められている文献調査では、読書家である古田の軌跡ともいうべく、書き込みや付箋での印づけなどが施されている文献や資料が数多く発見されている。 これら多くの文献や資料から改めて見えてきたのは、古田足日が「子ども」を思想の根本に据えていたこと、そして、常に子どもを見る目を問い続けていることである。2023年度はこのような調査から明らかにされてきた成果によって、本プロジェクトスタート当初より企画していた古田足日公開シンポジウム「子どもの味方・子どもの見方 古田足日の仕事から考える」を2023年11月25日(土)にこれまでの研究経緯でも協力関係にある神奈川県近代文学館との共催にて開催した。児童文学評論家・作家であり、日本児童文学者協会理事長である藤田のぼると本プロジェクトメンバーである5名が登壇し、これまでの資料から見えてきたことを踏まえながら古田足日の仕事から考える子どもの見方について参加者と共に考え合うことを主旨とした。今後の古田足日研究プロジェクトに対する期待も寄せられていた。また、シンポジウム開催後には、当日の参加者であった研究者からの問い合わせがあるなどその関心度は高く、今後の古田足日に関する研究活動の発展にもつながる大きな成果となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020,2021年度はコロナ禍の影響は大きかったものの、2023年度は2022年度同様に文献調査・インタビュー調査共にこれまでの遅れていた進捗状況を取り戻す研究活動を実施して終了した。特に、本研究をスタートした当初から計画していた神奈川近代文学館と共催であるシンポジウムについてはコロナ禍明けとなり、オンラインではなく対面開催を実現できたことは当初の進捗を取り戻すことのできた活動結果となった。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、最終年度として33000冊のうち残数となっている2割弱の文献調査を実施すること、インタビュー調査で得た映像資料のアーカイブ化とその資料を社会還元していくことを目的とする。特に、本研究活動の成果を今年度、神奈川近代文学館が開催する予定である古田足日展に対する全面協力ができるような協働体制を担う予定である。これらの研究成果をもとに学術論文等の投稿にも取り組み、社会的発信を目指していく。
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