研究課題/領域番号 |
20K02643
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
|
研究機関 | 神戸松蔭女子学院大学 |
研究代表者 |
寺見 陽子 神戸松蔭女子学院大学, 神戸松蔭こころのケアセンター, 客員所員 (20163925)
|
研究分担者 |
北野 幸子 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (90309667)
林 悠子 神戸松蔭女子学院大学, 教育学部, 准教授 (90584483)
小椋 たみ子 大阪総合保育大学, 児童保育学部, 教授 (60031720)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 保育所・認定こども園・所為規模型保育所 / 0・1・2歳児の保育 / 保育の質 / 養育の質 / 言語の発達 / 社会情動的発達 / 家庭連携 / 保育者の質 / 乳児保育の実態 / 家庭連携の実態 / 乳児の保育の内容 / 家庭連携プログラム / 乳児保育の質 / 家庭養育の質 / 家庭養育 / 乳児保育 / 言語と非認知能力 / 養育・保育の質尺度 / 連携プログラム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、①家庭養育・乳児保育の今日的課題と乳児保育における家庭との連携の現状と課題、②米・豪・中・台における乳児保育および家庭との連携の実情と保育の質・評価の現状の比較検討、③乳児の言葉の育ちと非認知能力の発達を促す家庭養育と乳児保育の質を捉える尺度の検討・作成、④日本における家庭養育と乳児保育の質向上を促す両者の連携の在り方、について明らかにしようとするものである。
|
研究実績の概要 |
本研究は、乳児保育の質を保育における家庭との連携と家庭養育との関連を検討し、家庭養育並びに乳児保育の質を向上させる乳児保育プログラム開発が目的である。本年度は、その基礎資料を得るために、(1)「保育所・認定こども園・小規模型保育所における0・1・2歳児の保育とその保育における保護者・家庭と園・保育者との連携」に関するアンケート調査と、(2)「保育所、認定こども園、小規模型保育所に通う0・1・2歳児の保護者の家庭における養育とその環境」に関するアンケート調査を実施した。(1)の調査は、近畿地区の保育所、認定こども園、小規模型保育所の0・1・2歳児担当保育者228名を対象に、グーグルフォームによる調査を行った。調査項目は、保育者の属性、園の概要、保育の質、保護者との連携、外国にルーツのある子どもとその保護者への対応を尋ねた。(2)の調査は、(1)と同じ対象園(所)の0・1・2歳児の保護者771名を対象に、保育者と同様の方法で調査した。調査項目は、保護者の属性、保護者の養育性・育児ストレス、子育てへのソーシャル・サポート、園との関係、保護者支援・子育て支援、家庭における言語的環境、物理的環境、社会情動・言語的かかわりについて尋ねた。いずれの調査も、研究代表者所属大学の倫理審査を経た後実施した。 本研究では海外調査を予定してたが、新型コロナウィルス感染拡大のため実施できず文献研究を行った。英国、北欧、米国、豪州における0・1・2歳児の保育と家庭養育との連携に関して、「文化的に多様な背景をもつ就学前の子どもの家庭における教育的関わりへの援助」(林 悠子、2022)、「オーストラリアの保育指針にみる多文化保育における家庭との連携」(林悠子、2022)、「乳幼児の保育・教育における保育者と保護者のパートナーシップに関する考察:0・1・2歳児を考える」(寺見陽子、2022)の論文にした。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナ感染拡大によって海外調査とアンケート調査が実施できなかったことが要因である。海外調査に関しては、文献研究に切り替えて論文作成を行った。今後、論文を踏まえて海外調査を実施する予定である。また、アンケート調査に関しては、新型コロナ感染拡大とともに、倫理審査に時間を要したため実施が遅れた。しかし、すでに、実施は終了している。
|
今後の研究の推進方策 |
今後はアンケートの結果を実施し、プログラム開発を行う予定である。 分析内容は、属性は、保育者については、年齢、性、保育経験、勤務年数、勤務形態、勤務園について(施設の型、運営主体、設立年、入所児童数、開所時間、所在地域)、保護者については、年齢、職業、学歴、年収、子の年齢、子ども数、を単純集計し、他の項目との関連を明らかにする。また、他の項目については、本研究の目的を踏まえ、(1)保護者の社会情動的・言語的かかわりと子どもの言語発達との関連(2)0・1・2歳児の家庭環境が子どもの社会情動的・言語的発達に及ぼす影響(3)保護者の養育性と子どもの社会情動的・言語的発達との関連(4)保護者の養育性と育児ストレス・育児サポートとの関連(5)保護者の養育性と保育者との関係・園の保護者支援・子育て支援との関連(6)0・1・2歳児の保育の質を規定する要因(7)保育の質に保護者との連携が及ぼす影響(8)保護者の養育の質と子どもの言語発達との関連(9)0・1・2歳児の保育における外国にルーツのある子どもの保育と保護者への支援の実態を明らかにする。その結果を踏まえ、1)0・1・2歳児の社会情動・言語発達と保育における保育者の関わりとその課題2)0・1・2歳児の社会情動・言語発達と家庭における保護者の関わりとその課題3)0・1・2歳児の家庭養育の現状と課題-保護者の養育性と育児ストレス/保護者のかかわりと家庭環境4)0・1・2歳児の保育における園・保育者と家庭・保護者との連携の現状と課題5)0・1・2歳児の保育における外国にルーツを持つ子どもと保護者の現状と課題について検討し、園・保育者と家庭・保護者の連携プログラムの観点を導出する予定である。 そして、導出された観点を元に、保育者の保育の質と保護者の養育の質の向上を促す連携プログラムを開発し、実践を通して、その成果を探る予定である。
|