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多文化共生保育における音楽実践の理論構築とプログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 20K02659
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09030:子ども学および保育学関連
研究機関東洋大学

研究代表者

山原 麻紀子  東洋大学, 福祉社会デザイン学部, 准教授 (10529952)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード音楽 / 多文化共生 / 保育・教育 / ドイツ / プロジェクト活動 / 保育 / 多文化共生保育 / プロジェクト型保育 / 音楽実践 / 就学前教育 / 文化的多様性
研究開始時の研究の概要

近年、多文化共生保育の重要性が指摘され、その理念・内容・方法の検討は急務の課題となっているにも関わらず、支援策は限定的であり、保育プログラムの開発には未だ至っていないのが現状である。多様な文化的背景や外国にルーツを持つ子どもに対して、言語面での支援事例はみられるが、音楽面での研究は数少ない。音楽はもともと文化の多様性を学んだり、多文化理解を促進する要素が多く含まれる。保育に援用することで多文化コニュニティにおける子どもたちの相互理解や音楽的発達を促すことが期待される。本研究では保育所や幼稚園の現場と協働し、多文化共生保育を促進する音楽活動の理論基盤を構築し、音楽実践プログラムを開発する。

研究実績の概要

本研究の目的は、保育所や幼稚園の現場と協働し、多文化共生保育を促進する音楽活動の理論基盤を構築し、音楽実践プログラムを開発することである。大きく、①文献調査による多文化共生保育と音楽実践の基礎的研究と②フィールドワーク(観察)による現状把握と課題解明を踏まえて、③音楽実践プログラムの提案、さらに④プログラムの実践と省察とで構成される。
新型コロナウイルス感染症の影響により、当初の研究計画は変更を余儀なくされたが、コロナ禍において可能な範囲で適宜実施した。これまで、共生社会の実現を目指す先進国であるドイツにおける保育・教育分野での多文化共生の理念と実践事例を対象として、特にプロジェクト活動に着目して分析・考察を行ってきた。その結果、音・音楽、音楽表現を含むプロジェクト活動には、多文化共生の促進に繋がる要素、すなわち①協働性の促進、②言語発達の促進、③文化的・社会的実践への参加、④異文化理解の促進、という4点が認められると結論付けた。
今年度は、これらの4つの観点にも深く関わり、あらゆる音楽活動の基盤である「聴く」ことに改めて着目した。具体的にはR.シュタイナーの教育理念、音楽教育論とそれに基づくカリキュラムから考察を行った。「聴く」ことは自己の音楽表現だけでなく、他者と協働してより良い音楽を表現するためにも不可欠である。聴くこと、聴き合うことは、音楽的な深まりを促進するだけでなく、人との繋がりや認め合いといった共生・協働にも通じる人間にとって極めて重要かつ本質的な行為であると言えるだろう。以上のことから、音・音楽、音楽表現を含むプロジェクト活動の活動案作成、実施においても、「聴く」・「聴き合う」ことを活動の要として位置付けていくことが重要であると考える。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2023年度は研究のまとめを行う予定でいたが、新型コロナウイルス感染症の影響による計画実施のずれ込みや、先方の都合による日程調整などで、国内外でのフィールドワーク(観察)のスケジュールを変更せざるを得ない状況が生じたため、研究期間の延長を行った。その間、できる範囲で調査研究を実施した。

今後の研究の推進方策

2024年度は、海外でのフィールドワークを行うととともに、プログラムの実践と省察をめざす。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2024 2023 2022 2020

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] シュタイナー学校の音楽活動 ─「聴く」ことの意味を考える─2024

    • 著者名/発表者名
      山原麻紀子
    • 雑誌名

      福祉社会デザイン学研究

      巻: 1 ページ: 167-180

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 幼児期における器楽教育に関する 基礎研究(その 2 )─ ヤマハ音楽教室の理念と教育内容に焦点を当てて ─2024

    • 著者名/発表者名
      末 廣 杏 里・鈴 木 崇 之・山 原 麻紀子
    • 雑誌名

      福祉社会デザイン学研究

      巻: 1 ページ: 141-166

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] ドイツの保育・教育における音楽をテーマとしたプロジェクト活動の特徴2023

    • 著者名/発表者名
      山原 麻紀子
    • 雑誌名

      ライフデザイン学研究

      巻: 18 ページ: 207-222

    • DOI

      10.34428/00014046

    • URL

      https://toyo.repo.nii.ac.jp/records/14502

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 幼児期における器楽教育に関する基礎研究 ─ スズキ・メソード、桐朋学園大学音楽学部附属子供のための音楽教室、ヤマハ音楽教室のメソード検討から ─2023

    • 著者名/発表者名
      末廣 杏里、鈴木 崇之、山原 麻紀子
    • 雑誌名

      ライフデザイン学研究

      巻: 18 ページ: 79-110

    • DOI

      10.34428/00014039

    • URL

      https://toyo.repo.nii.ac.jp/records/14495

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 多文化共生保育における音楽実践の諸相 ─ ドイツ就学前教育・保育のカリキュラム分析を通して ─2022

    • 著者名/発表者名
      山原 麻紀子
    • 雑誌名

      ライフデザイン学研究

      巻: 17 ページ: 295-310

    • DOI

      10.34428/00013161

    • URL

      https://toyo.repo.nii.ac.jp/records/13588

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 幼児期における器楽活動への道入ー「ヤマハ音楽教室」におけるソルフェージュ指導に焦点をあててー2022

    • 著者名/発表者名
      末廣杏里, 山原麻紀子
    • 学会等名
      日本音楽教育学会 第53回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 多文化共生保育における音楽実践の諸相 -ドイツの就学前教育の事例分析を通して-2020

    • 著者名/発表者名
      山原麻紀子
    • 学会等名
      日本音楽教育学会
    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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