研究課題/領域番号 |
20K02666
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
|
研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
水落 裕美 久留米大学, 医学部, 講師 (70610583)
|
研究分担者 |
益守 かづき 久留米大学, 医学部, 教授 (20238918)
藤好 貴子 久留米大学, 医学部, 講師 (20645353)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
|
キーワード | 高度医療依存 / 医療的ケア児 / ウェルビーイング / 高度医療依存児 / ネウボラ / 子育て支援 / ネウボラ的子育て支援 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、出生時より医療依存度が高く常時医療的ケアを必要とする状態で在宅療養している子どもの数は増加傾向にある。高度医療依存の子どもと家族のウェルビーイングを検討する上で、一番初めに関わる機会がある病院の医療専門職は、養育する母親や家族にとって身近な子育て支援のサポーターとしての役割が求められるのではないかと考える。 本研究は、高度医療依存の子どもと家族のウェルビーイングを目指し、病院の医療専門職を中核とした各分野の関係機関および専門職との協働を図り、フィンランドにおける母子保健政策であるネウボラの思考を基盤とするネウボラ的子育て支援体制の構築に向けて示唆を得ることである。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は、医療的ケア児・家族のウェルビーイングを目指した子育て支援体制の構築について検討することである。医療的ケア児・家族のウェルビーイングを検討していく中で、まずは医療的ケア児が生活する療養環境とはどんな環境であるか、どのような環境が整えば、子どもと家族のウェルビーイングに繋がるのかに着目した。その結果、医療的ケア児の生活の場における療養環境は、物理的環境、子どもと家族が主体となる協働的環境、地域環境、サービス環境の4つの環境が抽出された。医療的ケア児は、身体機能が脆弱であり、急変のリスクも高い。その為、子どもが安全・安楽に過ごす物理的環境を整えることは、療養生活のリスクを軽減するだけでなく、子どもの発育を促進するために、とても重要である。また、子どもの医療的ケアは、家族が中心となり担っている場合がほとんどであり、家族のケア環境を整えることは、子どもと家族のウェルビーイングを高める。そして、子どもと家族を受け入れる地域環境は、子どもの心身及び社会的な成長促進と共に家族のケアストレスの軽減につながる。また、必要なサービス環境が整っていることは、子どもの成長発達の促進だけでなく、家族が親として社会の一員として自己実現しながら生活することを可能にする。これらの生活の場における療養環境は、相互に関連しているため包括的に整備する必要がある。2023年度は、医療的ケア児の生活の場における療養環境の整備に携わっている専門職20名を対象としたインタビュー調査を実施した。その結果、環境整備には、主に家族が主体となって実施している環境整備、主に専門職が主体となって実施している環境整備、家族と専門職が協働して実施している環境整備があることが分かった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2023年度は、医療的ケア児の生活の場における環境整備に携わった経験がある専門職(病院看護師・訪問看護師・相談支援専門員、医療ソーシャルワーカー・保健師)20名を対象としたインタビュー調査を実施した。地域性を考慮した対象者の選定を行ったため、インタビュー対象者の確保に時間を要したため。
|
今後の研究の推進方策 |
2024年度は、概念分析およびインタビュー調査の結果に基づいてアンケート調査の質問項目を抽出し、医療的ケア児を養育する家族および医療的ケア児支援にかかわる専門職を対象としたアンケート調査の準備を進めて行く予定である。
|