研究課題/領域番号 |
20K02685
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 中部学院大学 |
研究代表者 |
平野 華織 中部学院大学, 人間福祉学部, 教授 (60454302)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 民主保育連盟 / 保育運動 / 浦辺史 / 保育史 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、戦後改革期において「民主保育連盟」が行った各種の活動を取りあげ、機関誌 『民主保育ニュース』や会員個人の著作物などを手がかりとして、その保育運動が内包する 歴史的特質の抽出・分析を試みるものである。その学術的な特色は、保育史において研究の遅れが著しい戦後改革期の保育運動へと目を向け、同連盟の活動や主張の意義と限界を問う ところにある。
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研究成果の概要 |
本研究は、「民主保育連盟」(1946(昭和21)年10月結成、1952(昭和27)年12月解散)に関する先行研究の到達点を確認するとともに、それらを乗り越えるための課題と方法を明らかにするものである。先行研究については、当事者であった浦辺史による総括的な研究、それを受け継いだ宍戸健夫による思想史研究、浦辺らによる証言を中核としてまとめた松本園子の研究を検討した。また、今後の研究課題とその方法として、1)〈戦時経験〉への注目、2)他団体・組織との連携・協力から見たその運動の分析・検討、3)運動の「全体史(社会史、心性史)」的な検証を提起することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究は、保育史研究の中で遅れが著しい運動史において、その研究成果の蓄積が最も乏しい戦後初期の保育運動を本格的に行っていくための試論となった。特に、占領軍(GHQ)による民主化の指導のもと、各種運動が花開いた時代状況において、官側ではなく民間側からどのような保育構想が出されていたのかを描き、その歴史的特質(意義と限界)を問いたいと考え、「民保」による運動へと着目した。 本稿では、そうした問題意識に基づき、「民保」に関する先行研究の到達点を確認するとともに、それらを乗り越えるための課題と方法を提示することができた。そして、その作業は、戦後初期の保育に関する研究上の礎石を築くことになろう。
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