研究課題/領域番号 |
20K02690
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 甲南大学 |
研究代表者 |
前田 正子 甲南大学, マネジメント創造学部, 教授 (20596192)
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研究分担者 |
安藤 道人 立教大学, 経済学部, 准教授 (10749162)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 保育所 / 夜間保育所 / コロナ / ひとり親 / 認可外保育所 / 夫の家事育児分担 / 企業主導型 / 休園 / 夜間保育園 / 就業継続 / 職場状況 / 認可保育所 / 自治体 / 特別保育 / 緊急事態 / 保護者 / ニーズ / 通知 / 保育料の無償化 / 認可保育園 / 保育ニーズ / 保育の質 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は保育の供給側と需要側の両方の視点から現状を検証することにより、保育の現場の実態把握を進め、保育の全体像を解明することである。保育が多様化し供給量も増え、さらに保育料の無償化も実施される中で、利用者・利用形態の変化は充分には把握されていない。 そこで本研究では自治体や保育施設、利用者への調査などを実施し、第1に無償化以降の保育の需要と供給の現状を踏まえ保育の全体像を解明すること、第2に新たに浮上してきている保育や保育行政の課題を検証すること、第3に行政現場で求められる保育運営の仕組み踏まえ保育子育て支援制度の改善への政策提言をすること、を目指す。
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研究実績の概要 |
今年度は、①夜間保育所を利用する保護者への調査を実施した。実施時期はコロナが収まり、保育所への子どもの通園が安定した9~10月である。対象者は午前2時まで保育する認可の夜間保育園と午前4時までの企業主導型の2か所をそれぞれ利用する保護者である。②その結果、やはり夜間保育があることで働くことが可能になり、生活が成り立つ親子がいることが分かった。さらに企業主導型保育には、認可保育所の入所手続きができずに(行政に関わりたくない・手続き書類を揃えられない・そもそも認可制度を知らない)来る人がいることも判明した。つまり一定の層にとっては認可保育所への入所手続きそのものが保育所利用の障害になっていた。③さらに、全国夜間保育園連盟ヒアリングから、経費的に運営が難しく認可の夜間保育所が夜間保育を止め、昼間の保育所に移行している施設があること、さらに夜間保育を実施していた認可外保育所が認可保育所に移行するときに夜間の保育を止めてしまう事から(保育士確保のために保育士の労働時間への配慮が必要になり)、夜間保育の場所がむしろ減っているということであった。つまり夜間保育所にも認可外保育所にも来ず、家で留守番する子どもたちもいるだろうと推測される。④次に、これまで実施してきた保護者インタビューやアンケートなどをもとに、本の出版を研究分担者と企画し原稿を執筆した。23年6月に出版予定である。⑤人口減少地域の保育所や子育て支援の状況についての調査はコロナのため難しかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナのため、人口減少地域の保育所や子育て支援の現地調査が殆ど実施できなかった。 23年度に夜間保育の実態を含め、現地調査を集中して実施する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、夜間保育の実態把握調査を進めると共に、人口減少地域の保育所や子育て支援の実情についての現地調査を実施する。保育の現状についての把握に勤め、現在の課題や今後の在り方についての提言をまとめることを目指す。また条件が整えば海外の保育状況の現地調査も実施する。
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