研究課題/領域番号 |
20K02692
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 四国学院大学 |
研究代表者 |
北川 裕美子 四国学院大学, 社会福祉学部, 准教授 (20747191)
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研究分担者 |
小田桐 早苗 川崎医療福祉大学, 医療福祉学部, 講師 (10461245)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 少年院 / 非行少年 / 若年犯罪者 / 社会復帰支援 / インポートモデル / エクスポートモデル / ソーシャルコンタクト / 青少年 / 少年刑務所 / 就労支援 / 居住支援 / 多機関連携 / 社会福祉士 / 児童期・青年期 |
研究開始時の研究の概要 |
まず、処遇困難な少年に対し、環境調整等福祉的支援を行っている福祉士が配置されている少年院を対象に、これまでどのように当該少年の社会復帰支援を実施してきたのかといった具体的な内容や、他機関・他職種連携の実態及び課題等について聞き取り調査を実施する。次に、少年院に在院中の少年の社会復帰支援に携わった経験がある機関・施設の職員、さらに少年院出院者を対象に、社会復帰支援に関する多機関・多職種連携の実態及び課題について聞き取り調査を実施、得られた結果から、より良い社会復帰支援のあり方を検討し、地域・家族も含めた社会環境への再統合及び再非行防止に繋がる有用な知見を得る。
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研究成果の概要 |
本研究結果から、少年院出院後の社会復帰支援を考える上で①施設内処遇においてソーシャルコンタクトの視点から少年同士の交流の機会を充実させること、②社会内処遇において少年が施設在院中から出院後の生活環境を調整し、少年との対話を重視したかかわりをもつこと、③社会内処遇・施設内処遇の両面において①と②に関する共通認識を図れるような機会を作ることが必要であることが明らかとなった。 また、ノルウェー等で展開されている、少年院を含む矯正施設外の地域の公的・民間団体等が、矯正施設と連携を図りながら、矯正施設のサービスを担う「インポート&エクスポートモデル」の導入についても検討する必要性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究から、矯正施設が福祉・医療・教育的支援について地域の社会資源を積極的に活用し、オープンな形でそれぞれの役割、職業アイデンティティ等について異なる理解をもつ専門職が集まり、交流をするような組織づくりを構築することの重要性が示唆された。ノルウェーでは1990年代よりこのような仕組み導入しており、エビデンスに基づく実践が展開されている。今後も引き続き日本における同様のモデル導入の実現可能性を検討することで、少年院をはじめ、家庭、教育、福祉、保健、医療など、子どもを取り巻く現場にいる人々に対して、学術的な拠り所となる考え方や有用な指針を提示する一助と成り得ると考える。
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