研究課題/領域番号 |
20K02702
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
辻 京子 香川大学, 医学部, 准教授 (60611944)
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研究分担者 |
上野 加代子 東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (50213377)
西岡 かおり 四国大学, 生活科学部, 教授 (60441581)
中岡 泰子 四国大学, 生活科学部, 教授 (80248319)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ヤングケアラー / 養護教諭 / ネグレクト / コーディネート役割 / 小学生 / 小学校教諭 / 小学校養護教諭 / 児童虐待 / 児童虐待予防 |
研究開始時の研究の概要 |
日本におけるヤングケアラーの研究は、主に文献レビューや在宅介護に関する調査に留まり、対象も15歳以上となっている。15歳未満の子どもの実態把握は前述した一部の地域だけである。 ヤングケアラーの問題は、子どもの学力や就職、社会性の発達に影響を及ぼし、その背景には、児童虐待の要因である「ひとり親」や「貧困」が含まれ両者の関連性が推察される。 そこで、特に発育発達の著しい学童期に焦点をあて、小学校教諭に対しYCの認識調査を行い実態を把握する。その実態を踏まえ、児童虐待との関連性を明らかにし、学校や地域社会で早期発見や支援の方策を提案できるシステムを構築することを目指す。
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研究実績の概要 |
令和2年度には、小学校に勤務する養護教諭を対象に、児童虐待の実践内容の背景にあるヤングケアラーの存在に関する聞き取り調査を実施、論文を作成し日本健康相談活動学会誌「児童虐待防止における養護教諭の役割と今後の方向性―学校に勤務する養護教諭の経験からー」が掲載された。 令和3年度には、四国4県及び岡山県の公立小学校に勤務する養護教諭を対象に、ヤングケアラーの認識や対応に関するアンケート調査を実施した。この結果は、日本看護科学会及び日本公衆衛生学会において発表している。また、アンケート調査時に、聞き取り調査に承諾した養護教諭を対象にインタビューを実施し、結果を日本健康相談活動学会「小学校に勤務する養護教諭がとらえる児童虐待防止における気づき」及び日本養護教諭教育学会「インタビューからみえた小学校養護教諭のヤングケアラー対応への課題」を発表した。日本養護教諭教育学会への投稿論文を作成中である。聞き取り調査の結果、「校内で事例検討や研修会の実施により、ヤングケアラーを見逃さない知識と体制づくり」「子ども自身がヤングケアラーの知識を習得し、自ら教員に相談できるような教育的関わりの重要性」、「家庭の状況が深く関わるため、学校と福祉行政等の関係機関(者)が連携し情報共有できる仕組みや支援の体制づくり」などの課題があった。 文献による検討をした論文「ヤングケアラー概念の批判的検討ー英国での議論を参照して」、「リスク社会の子どもの人権」は雑誌に掲載済みである。 令和4年度には、養護教諭を対象としたケースメソッド法を活用したじれ検討会を開催し、養護教諭がヤングケアラーの発見や支援と課題について検討を重ねている。この結果を日本学校保健学会及び日本健康相談活動学会で発表予定である。令和4年度に予定していた「ヤングケアラーの状態にある子どもの親への聞き取り調査について、令和5年度から開始予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
初年度にcovid-19の万円により調査が大幅に遅れたことに加え、ヤングケアラーの状況にある子どもの保護者とのアポイントメントに時間がかかっていることが遅れの要因であると考える。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は、最終年度として、調査結果を総合的にまとめ、養護教諭の役割を明確にし、学校内外の連携について考察する予定である。
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