研究課題/領域番号 |
20K02708
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09030:子ども学および保育学関連
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
谷口 明子 東洋大学, 文学部, 教授 (80409391)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 病弱教育 / コミュニケーション力育成 / WEB教材開発 / 有効性評価 / 自立活動 / 病弱児支援 / ツール開発 / プログラム評価 / コミュニケーション力 / レジリエンス / コミュニケーション・スキル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、具体的には以下の3つの研究を行う。 研究Ⅰ)試作版ツールの有効性・適切性に関する病弱児支援者を対象とするWEBアンケート機能を活用した質問紙調査研究。 研究Ⅱ)試作版ツールの有効性・適切性に関する病弱児支援者及び病気経験当事者を対象とするインタビュー調査研究。 研究Ⅲ)評価結果に基づく改訂を行い、ツール「利用の手引き」を含めた最終版ツールの開発研究。
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研究実績の概要 |
本研究は、病弱児対象の「コミュニケーション力育成ツール(試作版)」の有効性・適切性の評価と、その評価に基づく改訂版の開発を目的とする。感染症の影響により当初計画からの変更を余儀なくされたものの、2022年度は2021年度に開発したWEB教材を活用しての有効性・適切生評価データの収集という新たな局面を展開することができたことはじめ、下記の研究活動を行った。 第一に、心理学他幅広い領域における説明やコミュニケーションに関する文献検討を行った結果として、異なる背景を有する者同士のコミュニケーションに関して異文化間教育分野で研究が蓄積されており、病弱児領域への応用可能性について示唆を得ることができた。 第二に、病弱教育をめぐる社会情勢の調査および病弱教育現場訪問を行い、「第4期がん対策推進基本計画」策定の動きをはじめとする病弱教育に関連する医療情勢や病弱教育実践の現状を把握した。また、2021年度末に実施した病弱教育担当教員を対象とするインタビュー調査研究を論文にまとめ、病弱教育におけるオンライン授業の功罪とともに授業実践上の工夫について研究知見を公表した。 第三に、最も大きな成果として、2021年度に開発した病弱児対象のコミュニケーション力育成をねらいとするWEB教材「カード☆DE☆チャット」を活用しての有効性・適切性評価データの収集および分析をおこなった。結果として、本教材の有効性が確認されたと同時に、パラメータの追加修正・文言の修正・削除すべきトピック等改善点が明らかになった。また、紙バージョンのニーズの高さから、病弱児対象の教材には柔軟な対応が可能となる必要性があらためて浮上した。 以上の研究成果の一部は2023年年度中に発表し、また、今後研修会講演を通して、病弱教育現場へフィードバックを行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2021年度にWEBゲーム化した「病弱児対象のコミュニケーション力育成ツール」の有効性・適切性評価について100名以上の病弱教育担当教員から質問紙調査協力を得ることができ、データ分析を行ったという大きな進展はあったものの、2020年度~2021年度のパンデミックによる研究の遅れが後を引き、研究成果のまとめと発表には至らず、研究期間を1年延長することとした。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度に明らかにすることができたWEBゲーム教材の改善点に基づき、プログラムの修正を行い、一般にアクセス可能なWEBページを公開するとともに、紙バージョンの印刷を行い、全国の特別支援学校(病弱)に送付する。また、国内外の学会において研究成果の発表を行う予定である。
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