研究課題/領域番号 |
20K02763
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
|
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
織田 泰幸 三重大学, 教育学部, 教授 (40441498)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
|
キーワード | 専門職の学習共同体 / スクールリーダーシップ / 分散型リーダーシップ論 / 構成主義 / 校長のリーダーシップ / 分散型リーダーシップ / リーダーシップ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,「専門職の学習共同体」としての学校を創造する校長のリーダーシップの特質について,構成主義的なリーダーシップ論の観点から理論的・実証的に検討することである。具体的な到達目標は,①「専門職の学習共同体」の基礎となるリーダーシップ論について,構成主義的なリーダーシップ論の観点からその特徴と位置づけを明確にすること,②アメリカの「専門職の学習共同体」としての学校の参与観察および校長への聞き取り調査をもとに,その学校の特徴や校長のリーダーシップの在り様を検討すること,である。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は「専門職の学習共同体」としての学校を創造する校長のリーダーシップの特質について,構成主義的なリーダーシップ論の観点から理論的・実証的に検討することである。具体的な到達目標は,①「専門職の学習共同体」の基礎となるリーダーシップ論について,構成主義的なリーダーシップ論の観点からその特徴と位置づけを明確にすること,②アメリカの「専門職の学習共同体」としての学校の参与観察および校長への聞き取り調査をもとに,その学校の特徴や校長のリーダーシップの在り様を検討すること,である。①についてはオーストラリア出身の教育経営学者グロン(Peter Gronn)のスクールリーダーシップ論,カナダの教育経営学者フラン(Michael Fullan)のリーダーシップ論について整理・検討した。グロンの議論の特徴は,a.英雄・偉人学説や二元論からの脱却を目指している点,b.活動理論(activity theory)を基礎として独自の「分散型リーダーシップ(distributed leadership)」論を構築している点,c.「分散型」から「ハイブリッド・リーダーシップ(hybrid leadership)」へと議論を発展させている点にあることを明らかにした。次にフランのリーダーシップ論の特徴は,これからの校長の役割について,学習するリーダー(learning leader),システムプレーヤー(system player),そして変革の主体(change agent)へと変わる必要があると指摘していることを明らかにした。②についてはスケジュール調整が難航したために実施できなかった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
グロンのスクール・リーダーシップ論については,学会発表の後に、さらに精緻な理論的検討を行う予定であったが、ハイブリッド,コンフィグレーション,批判的実在論といった難解な理論や概念の体系的な整理・検討が困難を極めたことが挙げられる。海外の学校訪問や研究者への聞き取り調査については、コロナ禍とスケジュール調整の困難さが相まって実施できなかった。
|
今後の研究の推進方策 |
2023年度は「分散型リーダーシップ」論の検討(James Spillane, Alma Harris, David Hartley, Helen Gunterらの議論への注目)と「構成主義的リーダーシップ」との関連について考察するとともに,代表的論者への聞き取り調査およびアメリカにおける「専門職の学習共同体」の事例校における校長のリーダーシップに関する調査を行う予定である。
|