研究課題/領域番号 |
20K02834
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
望月 一枝 日本女子大学, 家政学部, 研究員 (60431615)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 家庭科 / 実践的・体験的学習 / 人間の脆弱性 / シティズンシップ教育 / 受動的体験 / グローバルネットワーク社会 / 手の倫理 / ケア / 生活世界の広がり / 子ども自身の評価 / ケアの倫理 / 子どもが経験しているカリキュラム / 生活世界の変容 / 言語的コミュニケーション / 情動的コミュニケーション / 実践的体験的学習 / シティズンシップ / 家庭科教育 / 理論と評価 / SDGs |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、家庭科の実践的・体験的学習とシティズンシップ教育の関連を検証し、SDGs時代に教育に求められている生活の変容を促す家庭科教育の理論と評価を解明することである。具体的には、衣、食、住などの実践的・体験的な学習とシティズンシップをつなぐ授業を開発し、授業実践分析や家庭科教師へのインタビュー調査によって、育まれた技能 と価値観や倫理観などを評価する。他方、サスティナブルスクールの自己評価・ エビデンス研究、スピヴァクの思想やビースタの主体化論などから家庭科の本質に関する理論研究を進め、実証的研究との往還でSDGs時代の家庭科教育を再定義する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、家庭科の実践的・体験的学習とシティズンシップ教育の関連を検証し、SDGs時代に教育に求められている生活の変容を促す家庭科教育の理論と評価を解明することである。成果としては、第一に、生活を親密圏と公共圏の再編として捉え、自分と社会を変える家庭科教育の可能性と意義を明らかにした。第二に、実践的・体験的学習で生起している受動的体験に着目することによって、児童の主体性が育まれることを提示した。第三に、実践的・体験的学習から認識と情動が揺さぶられ、ケアの倫理、特に「手の倫理」が見いだされたことである。本研究成果は論文や著書(共著)にし批評を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は、家庭科の実践的・体験的学習では、「生活の役にたつ」プラクティカルな能力の育成を目的として能動的経験を強調する傾向があるが、本研究では、生起している受動的体験に着目し、それらが児童の内側で総合する活動を時間的・空間的にデザインすることによって、児童の主体性が育まれることを提示したことである。また、本研究の社会的意義は、第一に、学習で育まれる技能と価値観は、人間の脆弱性に応答する主体性や想像力、ケアの倫理を析出したことである。第二に、孤立・孤独が社会課題となっている現在、全国の家庭科教育研究者たちと本研究成果を集団的に批判検討し著書(共著)にしたことである。
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