研究課題/領域番号 |
20K02849
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
|
研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
水崎 誠 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (50374749)
|
研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
|
キーワード | 幼児 / モチベーション / 音楽 / 表現遊び / 音楽的モチベーション / 指導法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、幼児の「音楽的モチベーション(音楽的行動を引き起こす動機)」を高める表現遊び指導法を開発し、その有効性を明らかにすることを目的とする。就学前の幼児期に、もっとも重視されることは幼児の音楽的モチベーションを高めることである。これまでの基礎研究では、小学生以上が対象となっており、幼児の音楽的モチベーションを高める指導法の検討はされておらず、急務とされている。本研究では保育の基本である「遊び」に着目し、幼児の音楽的モチベーションを高める「表現遊び指導法」を開発したいと考える。
|
研究実績の概要 |
本年度は,研究4年次として,これまでの協力園での観察データを整理して,まとめた。その中では「子どもが楽器を楽しむ」と題して3つの事例をもとに検討した。1つ目の事例では,「身体を動かして楽器を楽しむ」として,4歳児の子ども達が保育室における楽器遊びコーナーで自由に身体を動かしながら楽器を鳴らす,その実際についてまとめた。楽器コーナーにおける環境の工夫や保育者の受け止め・かかわりが4歳児の楽器を繰り返し楽しむモチベーションに影響していると考えられる。2つ目の事例では,「音色の違いを楽しむ」として,5歳児が音色の違うマラカスの音を聴き,その音色の違いそのものに興味・関心を寄せたことについてまとめた。学級担任は,子ども達の前で2つのマラカスをそれぞれ振って音を提示すると,子ども達の注意は音色の違いの面白さへ向かった。楽器の特性による音色の違いそのものが,音を注意深く聴くモチベーションに影響したと言える。3つ目の事例では,「友達と音階を鳴らして楽しむ」として,ドレミパイプを用いて1オクターブを鳴らして遊ぶ様子を検討した。5歳児後半の子ども達にとって,各自が音を鳴らして,グループでドレミファソラシドの音階を奏でることは難しい。しかしながら,そこに遊びとしての面白さもあり,挑戦意欲をかきたてるものである。このような「難しさによる面白さ」という課題の特性が複数人で音楽をするモチベーション形成にも影響していると考えられる。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究開始当初1~2年目に新型コロナウィルス感染症拡大の影響を受けてはいたが,2023年度では出版や学会発表もできて,研究は進展している。ただし,このような現状ではあるが,全体としては「やや遅れている」になる。
|
今後の研究の推進方策 |
収集したデータを,分析して,理論的にも整理して,論文等にまとめる。
|