研究課題/領域番号 |
20K02864
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 武蔵大学 |
研究代表者 |
金井 香里 武蔵大学, 教職課程, 教授 (20722838)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 文化の多様性に対応した授業実践 / 教師教育 / カリキュラム開発 / 文化的・言語的マイノリティの子ども / 教育の画一化 / 国際理解教育 / レリバンス / 授業のデザイン / 多様性 / 社会正義 / エンパワメント / 文化の多様性に対応した教育 / 実践研究 / 教職課程 / 米国 / 文化の多様性 |
研究開始時の研究の概要 |
グローバル化が進行し、日本においても子どもたちの文化の多様性をめぐる課題に対応しうる教師の育成は喫緊の課題となっている。そこで本研究では、子どもたちの文化の多様性に対応した授業実践を行いうる教師を育成するためのカリキュラムの開発に取り組む。申請者がこれまでの研究を通じて得た知見に基づき、海外で展開されている「文化の多様性に対応した教育」(culturally relevent/responsive teaching)の理論と方法論、実践事例を整理検討し、日本の学校文脈に即した方法論の理論的枠組みを検討する。その上で、教師教育カリキュラムを開発し、フィールドで実践的検証を行い、高度化する。
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研究実績の概要 |
子どもたちの文化の多様性に対応した授業実践を行いうる教師を育成するためのカリキュラム開発という本研究の最終目標に向け、本年度は、日本の学校・教室という文脈に則した(文化の多様性に対応した)授業実践方法の理論的枠組みを検討するための土台作りとして、以下に取り組んだ。 ①文献講読ならびに(元)教員を対象としたききとり調査を通じて、授業実践者である教師の置かれた日本の学校・教室という文脈について整理検討した。ききとりは、関東地方の教員または教員経験者から協力を得ることができた。 ②自らの専門知識や問題意識に基づいた独自の実践、あるいは、地域や教室の子どもたちの実態に則した独自の授業実践を行う教師を対象としたききとり調査を行い、日本の学校という文脈で授業実践を行うなかで経験した困難や葛藤、葛藤への対処等について明らかにした。ききとりは、中部地方の小学校または中学校で教科や総合的な学習の時間等の指導を通じて国際理解教育を行っている教員からの協力を得ることができた。 ③国内および海外の学校でのフィールド調査を通じて、文化的言語的マイノリティの子どもの学習状況、子どもたちへの教師の関わりなどについて観察するとともに、学校の制度的対応・方針等の情報を収集した。国内では中部地方、海外では英国ロンドン市内の学校(いずれも文化的言語的マイノリティの集住する地域を学区域に含む)を訪問し、授業の観察を行ったほか、授業者・校長などからききとりを行うことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究全体の進捗状況は、2023年度に入るまで、新型コロナウィルスの感染予防のため国内外でのフィールド調査が実施困難であったことの影響で、上記の通りである。
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今後の研究の推進方策 |
本年度、ようやく日本(関東・中部地方)の教員、教員経験者たちのききとり調査と、国内外の公立学校でのフィールド調査の実施が叶った(海外の調査については、当初予定していた米国の学校でのフィールド調査は叶わず英国での調査となったものの、本研究の遂行上有益な知見を得ることができた)。そこで今後、本年度の調査で得られたテクストないしデータをもとに、文化の多様性に対応した授業を実践しうる教師を育成するための教師教育カリキュラムの理論的枠組みを構築する。そのうえで、具体的に教職課程の教育課程ではどのようなカリキュラム展開をすることができるのかについて、引き続き、可能性を探ることにしたい。
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