研究課題/領域番号 |
20K02880
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
桐原 礼 信州大学, 学術研究院教育学系, 准教授 (10555311)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 音楽教育 / 身体表現 / スペイン / 多文化共生 / 音楽科身体表現活動 / 初等音楽科 / 小学校音楽科 / 音楽科教育 |
研究開始時の研究の概要 |
労働環境の多国籍化による国際流動により、外国籍児童生徒への対応が学校における大きな問題になっている。その中で音楽科は、国内外で多様なルーツを持つ児童生徒への対応に貢献してきた。特に、移民の受入先進国であるスペインでは、多文化共生に向けた音楽科身体表現活動の先駆的な取り組みがみられる。 そこで本研究は、スペインの音楽科授業を対象とし、多文化共生に資する身体表現教授法について明らかにするとともに、日本の実情に合わせた指導事例を提示することを目的とする。指導事例は、教員養成と教員研修の場で普及させ、多様なルーツを持つ児童生徒の学習環境向上とともに、多文化共生の推進に関わる人材育成に貢献する。
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研究実績の概要 |
本年度もコロナ渦でスペイン渡航による学校音楽授業参観等が困難であった。このため,ウェブ上でスペインの音楽教育学関連の論文を収集し,スペインの学校音楽科における異文化間教育導入期の動向についてまとめ,異文化間教育学会大会にて発表し,信州大学教育学部研究論集に投稿し掲載された。 また,スペイン国立ムルシア大学およびアリカンテ大学の音楽科教員にオンライン・インタビューを実施し,教員養成課程における身体表現活動に関わる授業シラバスやその概要を把握するとともに,今後の共同論文執筆に向けて議論した。新たな法規である教育基本法(通称:LOMLOE,2020年12月29日公布)にもとづくカリキュラムが2023/2024学年度で施行されるため,ムルシア州のカリキュラムについて現地の小学校音楽科教員にオンライン・インタビューを実施し,現行の法規LOMCE下のカリキュラムとの違いについて把握すると共に,今後の共同での学会発表内容について議論した。 これまでに収集・整理してきた身体表現活動に関する事例について整理し,保育者向けテキスト「保育者のための表現あそび-音楽・身体・造形のアイディア-」として出版し,身体表現活動や多文化教育について提示した。また,福岡市内の小学校教員および出版関係者の集う研究会「音カフェ」に参加し,スペインの初等音楽科における身体表現活動をテーマとして,これまでの成果について発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
オンラインにて情報収集をし学会発表や論文投稿を行うとともに,今後の国際共同論文の執筆について3つのプランを考案することができた。 またこれまでに収集・整理してきた事例等をまとめたテキストを出版することが出来た。
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今後の研究の推進方策 |
スペインに渡航し,小学校音楽科授業を参観する。特に,学校の多文化化に関する情報を得たり,身体表現活動の様子を参観したりしながら,身体表現活動において育成されるコンピテンシーや具体的な活動内容について検討する。また,教員養成課程の身体表現活動の位置づけや内容について検討する。これらについて,国際共同での口頭発表や論文執筆を進める。
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