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小・中学校における法的価値判断の意識・能力の育成に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 20K02881
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
研究機関国立教育政策研究所 (2021-2023)
静岡大学 (2020)

研究代表者

磯山 恭子  国立教育政策研究所, 教育課程研究センター研究開発部, 教育課程調査官 (90377705)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワード社会科 / 市民的資質 / 法遵守社会 / 法教育 / アメリカ / スウェーデン / 法的価値判断 / カリキュラム
研究開始時の研究の概要

本研究は,日本の法遵守社会の進展を受けて,市民のための法教育のあり方を考える基礎的研究である。本研究の目的は,市民に必要な法的価値判断の意識・能力の育成を目指す法教育の理論と実践を多面的に分析し,日本の小・中学校の法教育のカリキュラムを構想するために必要な視点を提出することである。その際,アメリカの「法教育」およびスウェーデンの社会科科目「公民」の「権利・公正学習」を先行モデルとする。本研究は,法的価値判断の意識・能力の育成という視点のもとで,小・中学校における法教育のカリキュラムの開発や法教育の授業の実践のために,有効な手立てを提示できる。

研究実績の概要

本研究は,日本の法遵守社会(lawful society)の進展を受けて,市民のための法教育のあり方を考える基礎的研究である。本研究の目的は,市民に必要な法的価値判断の意識・能力の育成を目指す法教育の理論と実践を多面的に分析し,日本の小・中学校の法教育のカリキュラムを構想するために必要な視点を提出することである。その際,アメリカの「法教育」(Law-Related Education)およびスウェーデンの社会科科目「公民」(Civics)の「権利・公正学習」(以下,権利・公正学習とする)を先行モデルとする。令和5年度には,次の四つの研究方法のもとで,本研究に取り組んだ。
1.アメリカおよびスウェーデンの法教育,権利・公正学習に関する州社会科フレームワーク,関連団体のカリキュラムを分析した。
2.アメリカの法教育,スウェーデン,フィンランドの権利・公正学習に関する教科書を分析した。さらに,アメリカとスウェーデンの法教育を比較しようと試みた。
3.現地の追跡調査を変更して,オンラインで,法教育研究の専門家から意見聴取を行う等,情報収集を行った。
4.小・中学校における法教育の授業モデルの開発を行った。小・中学校における法教育の授業の実践を変更して,法教育のあり方の情報交換を行い,法教育に関する授業を参観した。
令和5年度には,令和3年度,令和4年度に得られた知見に基づき,日本の小・中学校における法的価値判断の意識・能力の育成を目指す法教育の授業モデルの精緻化を試みた。さらに,日本の小・中学校における市民に必要な法的価値判断の意識・能力を育成の過程を解明した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現在までの達成度が(3)である理由は,新型コロナウィルス感染症の拡大に伴い,計画当初に予定していたアメリカおよびスウェーデンの現地の追跡調査の計画や,小・中学校での法教育の授業の実践の計画を変更せざるをえなかったためである。現地の追跡調査の困難な状況を補うべく,ICT機器やオンライン環境を生かして,現地の法教育研究の専門家と研究交流するよう心がけたが,調整等に困難が伴い,引き続きオンライン環境による調査にとどまった。
具体的な進捗状況は,以下の三つの通りである。
1.日本の小・中学校の法的価値判断の意識・能力の育成を目指す法教育の授業モデルの精緻化を試みた。上記の理由により,日本の小・中学校の法教育の授業の参観及び法教育の授業モデルの実践は実現したが,まだ分析に至っていない。
2.令和4年度に引き続き,市民に必要な法的価値判断の意識・能力の育成という視点のもとで,法教育,権利・公正学習等に関する基礎的資料の収集及び分析を行ない,法教育の意義と可能性を十分に考察できた。
3.令和4年度に引き続き,アメリカの各州の社会科と法教育やスウェーデンの権利・公正学習の取り組みを追跡調査し,アメリカおよびスウェーデンにおける法的価値判断の意識・能力の育成を目指す法教育の現状と課題を検討した。ICT機器やオンライン環境を生かして,アメリカの各州の社会科と法教育の取り組みの追跡調査を行なったが,まだ不十分の状況にある。スウェーデンの権利・公正学習の取り組みの追跡調査も,まだ不十分の状況にある。

今後の研究の推進方策

令和5年度に得られた研究成果から,市民に必要な法的価値判断の意識・能力の育成を目指す日本の小・中学校の法教育の理論的・実践的枠組の一端が明らかになった。現地の追跡調査の実施ととともに,状況に応じてICT機器やオンライン環境等を生かして,現地の法教育研究の専門家と研究交流することを推進する。さらに,アメリカおよびスウェーデンに,フィンランドを加える等工夫をして,文献調査に重点を置くことにする。
令和6年度には,引き続き,令和5年度に残された課題に取り組む。(1)法遵守社会の進展にかかわる理論的な背景,日本の司法システム論,日本の法文化論の知見からの検討,(2)日本の小・中学校における法教育の授業モデルの評価を行うことで,日本の小・中学校における市民に必要な法的価値判断の意識・能力を育成するための課題を解明する。さらに,日本の小・中学校の法教育における法的価値判断の意識・能力の育成原理の提示を行う。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (11件)

すべて 2024 2023 2022 2021 2020

すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (4件)

  • [雑誌論文] 中学校社会科公民的分野と法に関する教育(6)2024

    • 著者名/発表者名
      磯山恭子
    • 雑誌名

      中等教育資料

      巻: No. 1053 ページ: 48-49

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 中学校社会科公民的分野と法に関する教育(5)2023

    • 著者名/発表者名
      磯山恭子
    • 雑誌名

      中等教育資料

      巻: No. 1051 ページ: 48-49

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 中学校社会科公民的分野と法に関する教育(4)2023

    • 著者名/発表者名
      磯山恭子
    • 雑誌名

      中等教育資料

      巻: No. 1050 ページ: 48-49

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 中学校社会科公民的分野と法に関する教育(3)2023

    • 著者名/発表者名
      磯山恭子
    • 雑誌名

      中等教育資料

      巻: No. 1045 ページ: 54-55

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] 「主体的に学習に取り組む態度」の重要性2021

    • 著者名/発表者名
      磯山恭子
    • 雑誌名

      社会科教育

      巻: 752 ページ: 10-13

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [雑誌論文] アラバマ州の社会科における法教育カリキュラムの構成の特色-法的リテラシーの育成を目指す“Play by the Rules”の分析を通じて-2020

    • 著者名/発表者名
      磯山恭子
    • 雑誌名

      法と教育学会

      巻: Vol. 10 ページ: 5-16

    • NAID

      40022367816

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 社会科における地域の課題の取扱い-主権者意識の涵養の視点から-2022

    • 著者名/発表者名
      磯山恭子
    • 学会等名
      日本社会科教育学会第72回全国研究大会(信州大会)シンポジウム
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 社会科教育事典第3版(分担執筆:法教育,アメリカの社会科の動向)2024

    • 著者名/発表者名
      日本社会科教育学会編
    • 総ページ数
      480
    • 出版者
      ぎょうせい
    • ISBN
      9784324113431
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [図書] 高等学校地理歴史科公民科必履修科目ガイド2022

    • 著者名/発表者名
      藤野敦,中嶋則夫,空健太,飯塚秀彦,磯山恭子
    • 総ページ数
      166
    • 出版者
      学事出版株式会社
    • ISBN
      9784761928414
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [図書] 中学校社会新3観点の学習評価完全ガイドブック2021

    • 著者名/発表者名
      梅津正美編著
    • 総ページ数
      129
    • 出版者
      明治図書出版株式会社
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 新・教職課程演習 第11巻 初等社会科教育2021

    • 著者名/発表者名
      唐木清志,永田忠道編著
    • 総ページ数
      201
    • 出版者
      協同出版
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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