研究課題/領域番号 |
20K02903
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 福島大学 |
研究代表者 |
宗形 潤子 福島大学, 人間発達文化学類附属学校臨床支援センター, 教授 (10757529)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 保幼小連携 / 子どもの交流 / 教師の交流 / 架け橋プログラム / 砂遊び / 生活科 / 教育的効果 / 教師への影響 / カリキュラム / カリキュラム開発 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、小学校低学年児童における砂遊びの教育的効果と教師への影響を明らかにし、 生活科と保幼小連携における砂遊びカリキュラム開発を目的としている。生活科において、導入が 容易な砂(場)を対象とし、自己の思いを基に遊ぶことは、小学校低学年の子どもが学校における自己決定・自己実現の場、子ども同士、教師と子どもの関係づくりの場となり、大きな教育的効果が期待できる。また、子どもたちの自然な関係づくりにつながることから、砂遊びという保幼小連携の取組が現在の課題の解決の手立てとなり、教師にとっては、その在り方に大きな変化をもたらすこととなる。これらの研究成果を福島県から積極的に国内外に発信していく。
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研究実績の概要 |
保幼小連携に関しては、公立小学校・こども園もしくは幼稚園の連携にアドバイザー的に関わり、教員同士の交流、子ども同士の交流に関して、支援したり、共同で考察したりした。実際の砂遊びの場における子どもの姿を見取り、担任に伝えることで子ども主体となる授業実践やさらなる展開につなぐことができた。この結果については、2022年度内に資料を集め、分析、考察し2023年6月の学会で共同発表することになっている。 さらに、砂遊びのカリキュラムに関しては、2校と並行して実践研究を進めている。1校目とは「架け橋プログラム」とのつながりを意識しながら、モデルとなる幼稚園も含めて連携して研究を進めた。現在学校園で行われていることの中から、保幼小連携(架け橋プログラム)に関連していることを洗い出し、次年度の可能性について共同で整理した。対象となった学校や教員への変化も生まれており、今後それらをさらに発展させていく可能性が見えてきた。2校目は、共同での砂遊び等をきっかけとした保幼小連携を進めてきた。子ども同士の日常的な関わりを大切にすると共に、教師同士の子どもの見取りの具体の交流やそれらを元にした次の実践といった連続性が生まれている。これらのことを今後カリキュラムとして形にしていくことが今後の可能性として明らかになっている。 2021年度に行った砂遊び実践を進めている教師へのインタビューと砂遊び実践を参観した教師へのアンケート結果を分析し、砂遊び実践が教師に与える影響について論文として整理し、学会誌に掲載された。 また、砂遊びの教育的効果や保幼小連携の可能性について、執筆し書籍へ掲載された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍により、予定していた実際に学校を訪問しての授業参観や教員との話し合い、県外や国外の視察等ができていない。また、学校と共同で進めるカリキュラム開発についても、保幼小連携そのものに制限があったことなどからなかなか進めることができていない。年度後半からは、学校に訪問し授業や交流を参観したり、研究協力者とオンライン等を活用しながら共同考察などを進めることができた。また、児童の振り返り等の実践記録を共同研究者と共有し、分析を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、前年度までの蓄積に基づき、架け橋プログラムを念頭に置きながら、カリキュラムとして整理していく。これまで以上の積極的な研究協力者との連携が必要となる。そのため、実際に学校に足を運び、授業参観やその後の共同考察を積極的に行っていく。 また、International play assosiation(子どもの遊ぶ権利のための国際協会)のグラスゴー大会での発表、日本生活科・総合的学習教育学会・野外文化教育学会での発表を予定している。 また、架け橋プログラムに関しては、モデル地域となっている市町村の学校園に参観に行くことや情報収集に努め、カリキュラム作成に生かしていく。 砂遊び実践に取り組みやすくするための「砂遊びガイドブック」を改訂し、さらに多くの学校にも広めていく。
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