研究課題/領域番号 |
20K02912
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
正岡 さち 島根大学, 学術研究院教育学系, 教授 (30194161)
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研究分担者 |
田中 宏子 滋賀大学, 教育学部, 教授 (00324559)
榎本 ヒカル 相模女子大学, 栄養科学部, 教授 (00423517)
亀崎 美苗 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (00531336)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 和室 / 伝統文化 / 和の暮らし / 住生活文化 / 学校教育 / 教材開発 / 住文化 / 住生活 / 住教育 / 横断的学習 / クロスカリキュラム / 所作 / 家庭科教育 |
研究開始時の研究の概要 |
新学習指導要領には、新たに伝統や文化に関する教育の充実が盛り込まれ、自国の生活文化を理解し、次世代に継承していくことも求められるようになった。本研究は、日本人の住まいと暮らしに焦点を当て、生活文化の継承・創造の在り方を検討することを目的とし、2つの方向からアプローチする。 まず、和の住生活文化に関する調査によって、有形文化、無形文化としての和の空間とその住まい方の特異性を明らかにする。それを踏まえた上で、家庭科教育を中心とした教科間の連携を踏まえた教育学的アプローチからの和の伝統文化に関する調査を行う。最終的に、学校教育における生活文化の継承・創造に関する教材開発に繋げる。
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研究実績の概要 |
小学校→中学校→高等学校とつなげていく基礎を培う時期である小学生に対する「和室と伝統文化教育に対する意識」調査の未分析の部分について詳しく追加分析を行った。また、補足調査として、小学生に対してヒアリング調査を実施した。意識調査で、SD法を用いて和室に対するイメージを尋ねた結果、小学生は「和室らしさ」のイメージは把握しているものの自分にとって身近な空間ではなく、歴史的建造物に近いと捉える傾向にあった。しかし、ヒアリング調査では、日常生活において伝統的和室に馴染みがない小学生の中にも伝統的和室を見学すると「和室は落ち着く」と答える者がいた。そこで、イメージを因子分析にかけ、因子得点をもとに詳しく分析した結果、価値因子・素材感因子で得点が高い群は、伝統的和室に対して興味・関心があり、肯定的に捉えていた。以上の結果から、単に、伝統的空間のハード的特徴を示すだけでなく、それらの空間の居心地の良さや素材の魅力・和のくらし方など「和の本質」が理解できるような内容を盛り込むことが、和の空間やくらしへの理解や学びの動機として有効に働くのではないかと考えられた。 この結果を踏まえて、学校教育において、伝統的空間(主として和室)について何をどのように取り扱うべきかを検討することを目的に文献調査を行い、和の暮らし方を含めた伝統的空間としての有形無形の「和の空間の特徴」及び、洗い出しを行った。その結果を元に、アンケート調査票(案)を作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究代表者本人の体調不良に加え、家族の体調不良が重なり、令和5年度後半は研究活動が停滞した。そのため、研究期間を1年延長した。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度に作成した調査票を完成させ、WEBを利用したアンケート調査を行う。 内容は、洋室とは異なる伝統的空間(和室)ならではの、独特の所作等を含めた暮らし方・住まい方を中心とした項目とする。対象は幅広い年齢層と全国の男女を対象とし、現代の住生活文化に対する意識や現状を把握し、有形文化、無形文化としての和室と和の住まい方の特異性や和の暮らし方など「和の本質」についてどのように捉えられているかを明らかにする。 最終的に、調査結果をもとに、教師が和の暮らし方を含めた有形無形の「和の空間の特徴」「和の本質」について、何をどのように教え、児童・生徒にどのような資質・能力をつけていくのが望ましいかを検討し、教材開発の資料とする。
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