研究課題/領域番号 |
20K02930
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 石川工業高等専門学校 |
研究代表者 |
竹下 哲義 石川工業高等専門学校, 電子情報工学科, 客員研究員 (90259846)
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研究分担者 |
奥田 浩司 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (90185538)
川除 佳和 石川工業高等専門学校, 電子情報工学科, 准教授 (90552547)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 視覚障害 / 国語教育 / 音楽鑑賞 / 双方向型国語授業 / 遠隔協働学習 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、視覚障害がある生徒のための同時双方向型授業システムを構築する。これまで、盲学校で体験として音楽鑑賞を取り入れた国語教育を3年にわたり実施した。その結果、教育効果をさらに高めるためには、盲学校において同時双方向型の遠隔学習を取り入れ、多彩な体験の場を提供する必要があると考えた。そこで、タブレット端末のグループビデオ通話機能に視覚障害サポート機能を付加した視覚障害がある生徒のための同時双方向型授業システムの構築を考えた。それにより、盲学校と普通学校や教育大学をネットワークで結ぶ教育が可能となり、新たな学習場面を両校の生徒たちが体験し、遠隔協働学習に取り組む場を提供することができる。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、タブレット端末を活用することにより、視覚障害生徒の国語教育を支援することにある。この目的を実現するために、愛知教育大学国語教育講座の近現代文学研究室と盲学校の教室を結び、学生が視覚障害生徒に授業を行うことを想定して、本研究に取り組み始めた。授業実践の意義は、盲学校の生徒に遠隔協働学習に取り組む場を提供することに加えて、教育大学で学ぶ学生が視覚障害生徒に授業を行う経験を得る点にある。視覚障害生徒がタブレット端末を利用する最大の利点として、マルチメディアを手軽に利用して障害を克服できる可能性を挙げることができ、タブレット端末を用いた遠隔授業の可能性について考察を深める点も意義としてあげることができる。 これまで、遠隔授業のシステム開発タブレット端末を利用したグループビデオ通話時に空間オーディオ機能を付加して、今まで以上に視覚障害をサポートできるシステムを新たに考案し、このような視覚障害がある生徒のための同時双方向型授業システムの構築を進めた。また、研究授業の計画策定にあたり、盲学校にて授業を行う際、学習者に対してどのように配慮すべきかについて具体的な検討を加えた。学習活動を進める上で利用するタブレット端末の使用にあたり学習者の負担が軽減されるよう工夫を施したシステム構築も進めている。 研究授業案は、新型コロナウイルス感染症への対策を十分に考えたものであるが、愛知と北陸地区の繋がりがある盲学校においては、感染症への警戒感は未だに高く、これまで以上に閉鎖的な環境となっている。そのため、目的のひとつである「愛知教育大学国語教育講座の近現代文学研究室と盲学校をネットワークで結ぶ教育を実施して、新たな学習場面を両校の学生と生徒が体験し、遠隔協働学習に取り組む場を提供する」に関して問題解決の糸口が見つかっていない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究の目的のひとつである「愛知教育大学国語教育講座の近現代文学研究室と盲学校をネットワークで結ぶ教育を実施して、新たな学習場面を両校の学生と生徒が体験し、遠隔協働学習に取り組む場を提供する」を進めるにあたり、新型コロナウイルス感染症による影響が高いハードルとなって、この点における計画は大きく遅れている。研究授業案は新型コロナウイルス感染症への対策を十分に考えたものであるが、愛知と北陸地区の繋がりがある盲学校においては、感染症への警戒感は未だに高く、これまで以上に閉鎖的な環境となってしまっている。
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今後の研究の推進方策 |
本研究を遂行するにあたり大きな課題となっているのが、新型コロナウイルス感染症による影響で、盲学校において感染症への警戒感は未だに高く、非常に閉鎖的な環境となってしまっている。愛知教育大学国語教育講座と盲学校をネットワークで結ぶ教育を進めることは非常に困難が多い。そこで今後は、愛知教育大学国語教育講座の近現代文学研究室の学生により考案された授業実施計画に基づき、擬似的な環境を構築して盲学校の現場を仮想的に再現して研究を進めていく。今後、新たな学習場面をいつでも盲学校の生徒たちが体験でき、遠隔協働学習に取り組む場を提供できる環境を整えたい。
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