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多面的な入学者選抜における公平性の検証:地方や障害のある受験生への影響を中心に

研究課題

研究課題/領域番号 20K02942
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分09050:高等教育学関連
研究機関九州大学

研究代表者

立脇 洋介  九州大学, アドミッションセンター, 准教授 (50511648)

研究期間 (年度) 2020-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワード入学者選抜 / 多面的評価 / 公平性 / 地方 / 障害
研究開始時の研究の概要

本研究では、筆記以外の試験方法を用いる「多面的な入学者選抜」における公平性の問題について、受験生と大学、双方の立場から以下のような検証を行い、「多面的な入学者選抜」を公平に行う体制が整備されているのかを明らかにする。
受験生:「多面的な入学者選抜」において不利益を受けやすいと考えられる、「離島・僻地などを含む地方の高校の受験生」「発達障害のある受験生」にとって、これらの試験が対応可能なものかどうか検証する。
大学:多面的な入学者選抜の実態やアドミッション・ポリシーなどで評価基準等を明確にしているかを検証する。

研究実績の概要

本研究では、多面的な入学者選抜が、一部の受験生にとって著しく不利にならず、公平に行われ、多様な人材の獲得につながるかを検討する。本年度は、①学習指導要領の改訂と入学者選抜との関連の検討、②障害受験生への受験上の配慮について検討を行った。
①学習指導要領の改訂と入学者選抜との関連:前年から継続し、全国の高校2年生を対象に、2025年度入学者選抜について調査した。1年生時と比較すると、入学者選抜の変更についての理解度が進み(53%→69%)、ふだんの学習時間もテスト期間の学習時間も増加しており、入学者選抜への準備が進んでいた。また、入学者選抜における評価として「教科試験」「面接」「調査書」「志望理由書」を重視する点は、1年生時と同様で、ほとんど変化していないことが明らかになった。
②障害受験生への受験上の配慮:障害受験生への受験上の配慮の現状と課題について整理した。障害者差別解消法を契機として、障害学生に対する合理的配慮は、利用者数も、支援内容の種類も大きく増加していた。その一方で、パソコンやタブレット等を利用した配慮が不十分であり、さらに共通テスト全体の時間や、試験問題の単語数が増加するなど、障害受験生への負担が以前よりも大きくなっていた。このように、入学者選抜における障害学生支援は、きめ細やかな合理的配慮を提供しているものの、年々障害学生の負担が増加しており、ユニバーサルデザインの視点が必要であることが示唆された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

①学習指導要領の改訂と入学者選抜に関しては、前年から調査を継続して実施したことに加えて、成果を大学入試研究ジャーナルにて発表した。②障害受験生への受験上の配慮に関しては、文献研究を実施し、成果を書籍にて発表した。以上のことから,「おおむね順調に進展している」と判断した。

今後の研究の推進方策

元々は本年度で終了の予定であったが、学習指導要領の改訂に関する調査をさらに1年調査を継続し、高校3年間の変化を検証することにした。調査項目自体は既に完成しており、データ収集後、分析を実施する予定である。これらを計画通り進めることで、問題なく研究が進捗するものと考えている。

報告書

(4件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 研究成果

    (22件)

すべて 2024 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 7件、 オープンアクセス 7件) 学会発表 (14件) (うち招待講演 2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 入学者選抜改革と学習指導要領の改訂が高校生に与える影響2024

    • 著者名/発表者名
      立脇 洋介
    • 雑誌名

      大学入試研究ジャーナル

      巻: 34 号: 0 ページ: 134-138

    • DOI

      10.57513/dncjournal.34.0_134

    • ISSN
      1348-2629, 2187-6762
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 学士課程における「英語プログラム」の入学者選抜方法の実態 ―外国学歴・資格評価(Foreign Credential Evaluation: FCE)の必要性を探る―2023

    • 著者名/発表者名
      翁文静・立脇洋介・宮本友弘
    • 雑誌名

      大学入試研究ジャーナル

      巻: 33 ページ: 178-184

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 国立大学における新型コロナウイルス感染症の対応について―2021年度私費外国人留学生選抜(4月入学)を中心に―2022

    • 著者名/発表者名
      翁文静・立脇洋介
    • 雑誌名

      大学入試研究ジャーナル

      巻: 31 ページ: 114-121

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 我が国における大学入試に関する専門職団体の必要性とその展望―一般社団法人 大学アドミッション専門職協会の設立背景を中心に―2022

    • 著者名/発表者名
      木村拓也・山本以和子・西郡大・立脇洋介・植野美彦・池田輝政
    • 雑誌名

      大学入試研究ジャーナル

      巻: 31 ページ: 220-227

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 日本の大学入試における「外国学歴・資格評価(Foreign Credential Evaluation: FCE)」についての一考察-中国からの学士課程の志願者を中心に-」2022

    • 著者名/発表者名
      翁文静・立脇洋介・宮本友弘
    • 雑誌名

      東北大学高度教養教育・学生支援機構紀要

      巻: 8 ページ: 249-258

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 九州大学アドミッション・オフィサー養成プログラムにおける大学アドミッション専門職の人材養成の意義と効果2021

    • 著者名/発表者名
      木村拓也・山本以和子・井隼経子・立脇洋介・西郡大・中世古貴彦・翁文静
    • 雑誌名

      九州大学基幹教育紀要

      巻: 7 ページ: 85-104

    • NAID

      120006978583

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] 募集要項から見る留学生受け入れの現状 ―国立大学 4 月入試を中心に―2021

    • 著者名/発表者名
      翁文静・立脇洋介
    • 雑誌名

      大学入試研究ジャーナル

      巻: 31 ページ: 105-110

    • NAID

      40022532376

    • 関連する報告書
      2020 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 入試改革と学習指導要領の改訂が高校生に与える影響2023

    • 著者名/発表者名
      立脇洋介
    • 学会等名
      令和5年度全国大学入学者選抜研究連絡協議会大会(第18回)
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 学士課程における「英語プログラム」の入学者選抜方法の実態 ―外国学歴・資格評価(Foreign Credential Evaluation: FCE)の必要性を探る―2022

    • 著者名/発表者名
      翁文静・立脇洋介・宮本友弘
    • 学会等名
      令和4年度全国大学入学者選抜研究連絡協議会大会(第17回)
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 発達障害者における試験時間延長の効果を規定する要因2022

    • 著者名/発表者名
      立脇洋介・面高有作・横田晋務・稲田尚子・大野愛哉・脇浜幸則・鈴木大輔・田中真理
    • 学会等名
      日本特殊教育学会第60回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 発達障害者に対するテストアコモデーションの現状と課題 時間延長に焦点を当てて2022

    • 著者名/発表者名
      横田晋務・田中真理・立脇洋介・近藤武夫・中野泰志・高橋知音
    • 学会等名
      日本特殊教育学会第60回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 国立大学におけるCOVID-19 の対応について-私費外国人留学生選抜(4 月入学)を中心に-2021

    • 著者名/発表者名
      翁文静・立脇洋介
    • 学会等名
      令和3年度全国大学入学者選抜研究連絡協議会大会(第16回)
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] コロナ禍における個別大学の入学者選抜―令和3年度選抜を振り返って―2021

    • 著者名/発表者名
      立脇洋介
    • 学会等名
      第34回東北大学高等教育フォーラム
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] コロナ禍での個別大学のアドミッション①2021

    • 著者名/発表者名
      立脇洋介
    • 学会等名
      一般社団法人大学アドミッション専門職協会 2021年度年次大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 発達障害者におけるテストアコモデーションに関する研究(1)-自閉スペクトラム症者における試験時間延長効果ー2021

    • 著者名/発表者名
      田中真理・面高有作・横田晋務・鈴木大輔・稲田尚子・大野愛哉・脇浜幸則・立脇洋介
    • 学会等名
      日本特殊教育学会第59回大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 発達障害者におけるテストアコモデーションに関する研究(2)-試験時間延長効果におけるASD者と定型発達者の比較-2021

    • 著者名/発表者名
      立脇洋介・横田晋務・面高有作・鈴木大輔・稲田尚子・大野愛哉・脇浜幸則・田中真理
    • 学会等名
      日本特殊教育学会第59回大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 発達障害者におけるテストアコモデーションに関する研究(3)-試験における困り感とASD特性との関連ー2021

    • 著者名/発表者名
      面高有作・立脇洋介横田晋務・鈴木大輔・稲田尚子・大野愛哉・脇浜幸則・田中真理
    • 学会等名
      日本特殊教育学会第59回大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 試験における合理的配慮に関する研究(1)-TD者におけるWAISプロフィールと時間延長効果との関連から-2021

    • 著者名/発表者名
      横田晋務・鈴木大輔・立脇洋介・面高有作・稲田尚子・大野愛哉・脇浜幸則・川口智也・田中真理
    • 学会等名
      日本特殊教育学会第59回大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 試験における合理的配慮に関する研究(2)-ASD者・TD者におけるCANTABと時間延長効果との関連から-2021

    • 著者名/発表者名
      鈴木大輔・横田晋務・立脇洋介・面高有作・・鈴木大輔・稲田尚子・大野愛哉・脇浜幸則・川口智也・田中真理
    • 学会等名
      日本特殊教育学会第59回大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 自閉スペクトラム症者における試験時間延長による学力テスト変化に影響を与える要因(1)2021

    • 著者名/発表者名
      大野愛哉・脇浜幸則・横田晋務・稲田尚子・面高有作・鈴木大輔・立脇洋介・川口智也・田中真理
    • 学会等名
      日本特殊教育学会第59回大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 自閉スペクトラム症者における試験時間延長による学力テスト変化に影響を与える要因(2)2021

    • 著者名/発表者名
      脇浜幸則・大野愛哉・横田晋務・稲田尚子・面高有作・鈴木大輔・立脇洋介・川口智也・田中真理
    • 学会等名
      日本特殊教育学会第59回大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [図書] 日本の大学入学者選抜における合理的配慮事例(高橋知音・佐々木銀河・中野泰伺 編 発達障害のある大学生のアセスメント 理解と支援のための実践ガイド)2024

    • 著者名/発表者名
      立脇洋介
    • 総ページ数
      3
    • 出版者
      金子書房
    • ISBN
      9784760832910
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2020-04-28   更新日: 2024-12-25  

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